ホームページのリース契約とは|仕組み・総額の比較・契約前に確かめる5つ・一括払いが難しいときの選択肢・すでに契約している場合の対応
公開日:2026.09.30 更新日:2026.10.07
- Webサイト保守
- ホームページ制作/リニューアル

記事の監修
IT・WEB集客の専門家
波多野 明仁(Akihito Hatano)
WEB業界歴20年以上。大学生の頃に約50サイトを制作・運営して収益化。ITシステム開発会社でSEを6年間経験したのち独立。東証プライム企業をはじめ、これまでに4,000サイト以上を改善。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウを、クライアント企業のWEB集客に活かしている。1年でアクセス数が715倍になった企業、売上が25倍になった企業など、法人実績多数。
こんにちは、株式会社ソライルの波多野です。
「初期費用0円で、月々3万円でホームページが持てます」。こうした提案を受けて、契約すべきか迷っている、あるいはすでに契約していて「これで良かったのか」と気になっている、というご相談を、弊社は年に何度もいただきます。
ホームページのリース契約は、仕組みを知らずに結ぶと、総額や解約の条件で後から困ることがあります。一方で、「危険だから絶対にやめるべき」と一言で片づけられるものでもなく、大事なのは、仕組みと総額を知ったうえで、自社に合う払い方を選ぶことです。この記事では、リース契約の仕組み、同じ期間でそろえた総額の比較、契約前に確かめること、一括払いが難しいときの選択肢、すでに契約している場合の対応を、順にご案内します。
- ホームページの「リース契約」とは何か。誰と誰が契約しているのか
- 同じ5年・10年でそろえた総額の比較
- 契約前に確かめる5つ(契約先・中途解約・総額・名義・保守の中身)
- 「リースでない月額」との見分け方と、一括払いが難しいときの選択肢
- すでに契約している場合の対応と、契約満了時にすること
ホームページの「リース契約」とは何か
リース契約は、本来「物」(複合機・車・パソコンなど)を、リース会社が買ってお客様に貸す契約です。ホームページは形の無いもの(無形)なので、そのままではリースの対象になりません。そのため、ホームページの「リース契約」と呼ばれるものの多くは、次のどれかの形をとっています。
| 形 | 契約の中身 | ホームページとの関係 |
|---|---|---|
| ソフトウェア・機器のリース | 「ホームページ更新ソフト」「タブレット」「サーバー機器」などの物やソフトをリースする | 制作費と保守費が、リース料に上乗せされている |
| 業務委託契約+クレジット(ローン) | 制作・保守の代金を、信販会社の分割払いで支払う | リースではなくローン。解約の条件は契約書による |
| 長期の保守・利用契約 | 「5年間の利用契約」として月額を払う | 中途解約の条件と、解約後のデータの扱いが要点 |
どの形でも共通するのは、支払いの相手が制作会社ではなく、リース会社・信販会社になることと、契約期間(多くは5〜7年)の途中で解約できない、または残額の一括払いが必要になることです。経済産業省・中小企業庁も、ホームページソフトなどのリース契約について注意を呼びかけています。
誰と誰が契約しているのか:3者の関係
リース契約の分かりにくさは、契約の相手が2つに分かれることにあります。

| 関係 | 内容 | 自社にとっての意味 |
|---|---|---|
| 自社 ⇄ リース会社(信販会社) | リース料(月額)を期間中払い続ける契約 | 制作会社に不満があっても、支払いはリース会社に続く |
| 自社 ⇄ 制作会社 | ホームページの制作・保守・更新 | サービスの中身はこちらの契約で決まる。制作会社が廃業しても、リースの支払いは残る |
| 制作会社 ⇄ リース会社 | リース会社が制作会社に代金を一括で払う | 制作会社は先に代金を受け取っている |
つまり、「作ってもらう相手」と「払う相手」が別です。制作会社との関係が悪くなっても、制作会社が無くなっても、リース会社への支払いは契約期間の終わりまで続きます。ここを理解しておくと、次の章の総額と、4章の確かめることの意味が分かります。
同じ期間でそろえた総額の比較
「初期費用0円」は、初年度だけを見れば安く見えます。同じ5年・10年でそろえて比べると、見え方が変わります。金額は例で、実際の契約により異なります。
| 払い方 | 初期費用 | 月額 | 総額(5年/10年) | 期間中の解約 |
|---|---|---|---|---|
| A:制作費を一括、保守は月額 | 40万円 | 5,000円(保守・サーバー) | 70万円/100万円 | 保守はいつでも解約できることが多い |
| B:初期費用0円のリース(5年) | 0円 | 30,000円 | 180万円/180万円+6年目以降の保守 | 原則できない。残額の一括払いになることが多い |
| C:制作費を分割(信販・12〜36回) | 0円 | 制作費÷回数+保守5,000円 | 70万円/100万円 | 分割の残額は払う。保守は解約できる |
Bが必ず損というわけではありません。ただ、同じ5年で110万円の差があることと、その差額が「何に払われているのか」(更新ソフトなのか、保守なのか、営業の費用なのか)を、契約前に説明してもらう必要があります。初期費用0円の月額プランの注意点は「格安ホームページ制作で失敗しないために」、維持費の内訳は「ホームページの維持費」の記事でも整理しています。
契約前に確かめる5つ
提案を受けたら、契約書に署名する前に、次の5つを確かめてください。答えが曖昧なら、その場で決めないことです。

| 確かめること | 聞き方 | 確かめる理由 |
|---|---|---|
| 1. 契約の相手は誰か | 「毎月の支払い先は御社ですか、リース会社ですか」「契約書は何通ありますか」 | 支払い先が別会社なら、2章の関係になる |
| 2. 中途解約の条件 | 「途中でやめたい場合、いくら払えば解約できますか」 | 原則不可・残額一括の契約が多い |
| 3. 総額 | 「契約期間の総額はいくらですか。期間が終わったあとの月額は」 | 3章の表で自分の場合を計算する |
| 4. ドメイン・サーバー・データの名義と、解約後の扱い | 「ドメインとサーバーは自社名義ですか」「解約したらホームページのデータは持ち出せますか」 | 名義が制作会社だと、契約が終わってもサイトを持ち出せない |
| 5. 保守の中身 | 「月額に含まれる作業は何ですか。更新は月何回、何を頼めますか」 | 「保守込み」の中身が薄いと、月額の大半が制作費の分割になっている |
とくに4は、リースかどうかに関わらず、どんな契約でも確かめてください。ドメインとサーバーが自社名義で、データを持ち出せる契約なら、将来、別の会社に移ることができます。引き渡し時に自社名義にしておく項目は「ホームページの作成・公開に必要なもの」の8章にまとめています。
リースの提案は営業電話から始まることが多く、その場で聞く3つと断り方の文例は「SEO対策・ホームページの営業電話がかかってきたら|その場で聞く3つ、断り方の文例」の記事にまとめています。
「リースでない月額」との見分け方
月額で払うホームページがすべてリースというわけではありません。次の2つは、仕組みが違います。
| 種類 | 仕組み | 解約 | 見分け方 |
|---|---|---|---|
| リース・信販の長期契約 | リース会社・信販会社が制作会社に一括で払い、自社が5〜7年かけて払う | 原則不可 | 契約書にリース会社・信販会社の名前がある。契約期間が5年以上 |
| 月額制(サブスク型)の制作サービス | 制作会社が自社で運営。月額の中に制作・サーバー・保守が含まれる | 最低利用期間(1〜2年)の後は解約できることが多い | 契約の相手が制作会社1社。解約時にデータを持ち出せるかは要確認 |
| 制作費の分割払い+保守 | 制作費を12〜36回で分割し、保守は別の月額 | 分割の残額は払う。保守は解約できる | 制作費の総額と回数が明記されている |
見分ける最短の方法は、「契約書に、制作会社以外の会社名が出てくるか」を見ることです。リース会社・信販会社の名前があれば、2章の3者の関係になります。
一括払いが難しいときの、現実的な選択肢
「一括で40万円は難しい。でもホームページは必要」という会社は多く、それ自体は自然なことです。リース以外に、次の選択肢があります。
| 選択肢 | 内容 | 向いている会社 |
|---|---|---|
| 制作費の分割払い | 制作会社と直接、2〜3回の分割で払う(信販を使わない) | 制作会社が応じてくれる場合。もっとも単純 |
| 段階的に作る | 最初は5ページ程度で公開し、成果に合わせてページを足す | 初期を抑えつつ、自社名義で始めたい会社 |
| 補助金を使う | 小規模事業者持続化補助金など、ホームページ制作が対象になる制度を使う | 申請の手間をかけられる会社。年度で条件が変わるため、最新の公募要領を確認 |
| 自作+保守だけ頼む | ホームページ作成サービスやWordPressで自作し、公開後の保守・改善を専門家に頼む | 社内に作れる人がいる会社。作り方の違いは「ホームページ作成方法の5パターン」で整理 |
どの選択肢でも、ドメイン・サーバー・データが自社名義で、あとから別の会社に移れることが条件です。「最初は小さく、自社名義で」始めれば、総額を抑えながら、成果に応じて育てていけます。
すでにリース契約をしている場合の対応
すでに契約している場合、まず落ち着いて、次の順で進めてください。契約そのものを無理に止めようとするより、支払いを続ける前提で、自社の資産(ドメイン・データ)を確保することが先です。
- 契約書をすべて出す(リース会社との契約、制作会社との契約、申込書)。契約の相手・期間・月額・満了日・中途解約の条項・満了後の扱いを書き出す
- ドメインとサーバーの名義を確かめる(登録事業者の管理画面・Whois)。制作会社名義なら、今のうちに自社名義への変更を依頼する
- ホームページのデータ(ファイル・データベース・画像)の控えを受け取る。「解約時に渡す」ではなく、今の時点で
- 保守の中身を確かめ、月額に含まれる作業を使い切る(更新の依頼、ページの追加など)
- 契約に納得できない点(説明と違う、書面に無い約束)があれば、公益社団法人リース事業協会の「リース相談窓口」(小口リース取引等の相談を受け付けています)や弁護士に相談する
事業者間の契約には、消費者向けのクーリングオフ制度が原則適用されません。そのため、「解約できるか」より「満了までに、自社が困らない状態を作る」ことに力を使うほうが、現実的です。制作会社と連絡が取れない、廃業した、という場合も、2と3を先に進めてください。管理会社を変えるときの手順は「サーバー移転・移管の進め方」の記事にまとめています。
契約満了時にすること
リースの満了が近づいたら、次の3つを確かめます。ここを逃すと、満了後も同じ月額を払い続けることがあります。
| 確かめること | 内容 |
|---|---|
| 自動更新の有無 | 満了の◯か月前までに申し出ないと自動で延長される契約が多い。契約書の「更新」の条項を見る |
| 満了後のサイトの扱い | 満了後もサイトを使えるか。データ・ドメインは自社に渡るか |
| 次の払い方 | 満了後は、保守だけを月額で頼む形(3章のA)に切り替えられるか。別の会社に移る場合の手順 |
満了の半年前には、契約書を見直し、制作会社に「満了後はどうなるか」を書面で確かめておくと安心です。
ソライルにご相談いただく場合
弊社は、Webの困りごとをまとめてご相談いただける専門家として、ホームページの制作・リニューアルと公開後の保守を、代表が直接お引き受けしています。制作費と保守費は分けてお見積もりし、ドメイン・サーバーは自社名義で、必要以上の費用をおすすめしません。保守では、毎月、必ずサイトを確認して、作業の内容をご報告します。
「リースの提案を受けているが、判断できない」「すでに契約していて、満了後にどうすればいいか分からない」という段階で構いません。「こんな状態なのですが、相談できますか」くらいの気持ちで、お問い合わせからお声がけください。初回のご相談は無料で、全国オンラインで対応しています。サービスの内容は「ホームページ制作/リニューアル」「ホームページ保守」のページにまとめています。
よくある質問
Q. ホームページのリース契約は、法律で禁止されていますか?
A. 禁止されてはいません。ただし、ホームページは無形のためそのままではリースの対象にならず、ソフトや機器のリースという形をとることが多い、という点を理解して契約する必要があります。経済産業省・中小企業庁も注意を呼びかけています。
Q. 契約してすぐなら、クーリングオフできますか?
A. 事業者として結んだ契約には、消費者向けのクーリングオフ制度が原則適用されません。契約の経緯に問題がある場合は、公益社団法人リース事業協会の「リース相談窓口」や弁護士に相談してください。
Q. 制作会社が廃業したら、支払いは止まりますか?
A. リース会社との契約は残るため、支払いは続くのが原則です。先にドメイン・サーバーの名義とデータの控えを確保し、別の会社に保守を頼める状態を作ってください。
Q. 月額制(サブスク型)のホームページも、リースと同じですか?
A. 違います。制作会社が自社で運営する月額制は、最低利用期間の後は解約できることが多く、契約の相手も1社です。見分けるには、契約書にリース会社・信販会社の名前があるかを確かめてください。
Q. リースの満了後、同じサイトを使い続けられますか?
A. 契約によります。満了後にデータ・ドメインが自社に渡る契約なら、保守だけを別に頼んで使い続けられます。満了の半年前に、書面で確かめておいてください。
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