Googleマップが表示されない原因と直し方|5つを順に確認
公開日:2026.09.18
- Webサイト保守

記事の監修
IT・WEB集客の専門家
波多野 明仁(Akihito Hatano)
WEB業界歴20年以上。大学生の頃に約50サイトを制作・運営して収益化。ITシステム開発会社でSEを6年間経験したのち独立。東証プライム企業をはじめ、これまでに4,000サイト以上を改善。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウを、クライアント企業のWEB集客に活かしている。1年でアクセス数が715倍になった企業、売上が25倍になった企業など、法人実績多数。
こんにちは、株式会社ソライル Web集客コンサルタントの波多野です。
「昨日まで出ていた地図が、今日は灰色になっている」。保守でお預かりしているサイトで、ときどき起きます。ページも触っていない、住所も変えていない。それでも地図だけが消えます。
地図が消える原因は、ほとんどが地図そのものではなくAPIキーのまわりにあります。しかも、原因はブラウザが名前で教えてくれます。順番に見ていけば、どこを直せばよいかは短時間で絞り込めます。
まず、どちらの方法で地図を出しているかを見分ける
ホームページに地図を出す方法は、大きく2つあります。ここを取り違えると、直す場所ごと間違えます。
ひとつは、Googleマップの画面で「共有」から「地図を埋め込む」を選び、出てきたコードを貼る方法です。src が https://www.google.com/maps/embed?pb= で始まり、URLのなかに key= がありません。この方法は自分でAPIキーを用意しません。だからキーが原因で消えることはありません。
もうひとつは、Maps Embed API や Maps JavaScript API を使う方法です。こちらは src やスクリプトのなかに key= が入っています。地図の見た目を変える、ピンをいくつも立てる、住所から自動でピンを置く。こうした作りのサイトはこちらです。
見分け方は簡単です。地図が出ていたページで右クリックして「ページのソースを表示」を選び、maps で検索します。key= があればキーを使っています。
なお、自分の店舗や会社をGoogleマップ側に出す話、いわゆるMEOは別のテーマです。そちらはMEO対策は地域密着型の事業に最適!SEOとの違いとは?に書いています。
灰色の地図に英語が重なっていたら、キーの問題で確定
キーに問題があるとき、地図はただ消えるのではありません。暗くなったうえに「for development purposes only」という文字が全面に重なります。この状態なら、原因はキーまわりです。
どのキーの問題かまで確かめるには、そのページでキーボードのF12キーを押し、出てきた画面の「Console」を開きます。赤い文字で、原因の名前がそのまま書かれています。名前が分かれば、直す場所は1か所に決まります。
コンソールに出る名前と、直す場所
InvalidKeyMapError/ExpiredKeyMapError キーが見つからない
サイトに書かれているキーが、Google側にもう存在しないか、認識されない状態です。整理のつもりで古いキーを削除した、担当者が変わってプロジェクトごと作り直した、といったときに起きます。Google Cloudの管理画面で有効なキーを確認し、サイト側の記述を差し替えます。
BillingNotEnabledMapError 請求先アカウントが有効でない
Google Maps Platformは、本番のサイトで使うなら請求先アカウントの登録が要ります。登録したカードの有効期限が切れた、支払いが止まった、というときにこの名前が出ます。請求先の情報を更新すれば戻ります。
ApiNotActivatedMapError 使うAPIが有効になっていない
キーはあるのに、そのプロジェクトで Maps JavaScript API が有効になっていない状態です。管理画面で該当のAPIを有効にします。
RefererNotAllowedMapError サイトのURLが許可されていない
キーには「このURLからだけ使える」という制限をかけられます。その許可リストに、いま地図を出そうとしているURLが入っていません。サイトを常時SSL化した、独自ドメインを追加した、サブドメインでテストサイトを作った。このあとに起きがちです。許可リストにURLを足します。
OverQuotaMapError 無料の範囲を超えた
Google Maps Platformの料金は、以前の月200ドル分の無料クレジットから、機能ごとの月間無料回数に変わりました。地図を動かして表示する Dynamic Maps は月10,000回まで無料で、それを超えると1,000回あたり7ドルです。小規模なサイトで自然に超えることはまれですが、キーを他人に使われていると一気に超えます。
やりがちな失敗
- 使っていないと思って古いキーを削除する。実際にはサイトが使っていた
- キーに制限をかけないまま公開する。ソースを見れば誰でも読めるので、他のサイトで使われても気づけない
- 常時SSL化やドメイン追加のあと、キーの許可リストを直し忘れる
- 請求先のカードの有効期限が切れたことに気づかない
- 制作会社に任せきりで、Googleアカウントのログイン情報が自社に残っていない
最後の1つは、いざ直すときにいちばん効いてきます。管理情報のまとめ方はホームページの管理情報は1枚にまとめる|引き継ぎで困らない6つの項目に書きました。期限切れで止まるものはほかにもあるので、サイトが消える3か所の期限|ドメイン・サーバー・SSLの更新忘れを防ぐもあわせてご覧ください。
ソライルの場合
2026年7月の終わりに、保守でお預かりしているサイトで、物件ページの地図が一斉に出なくなりました。
調べたところ、サイトのプログラムにも、登録されている緯度と経度にも異常はありませんでした。弊社で設定を変えてもいません。お客様が管理されているGoogleアカウントの管理画面を確認すると、サイトに設定されていたキーが、すでに存在しない状態になっていました。有効なキーに差し替えて復旧し、あわせてキーの利用範囲を必要なサービスだけに限る設定を入れました。
一部のページで地図が出ないままだったものは、管理画面でそのページの「更新」を押すと位置情報が取り直され、表示されました。
できないことも書いておきます。Googleアカウントはお客様の資産です。管理画面を見るにはお客様側で2段階認証の承認をしていただく必要があり、弊社だけでは進められません。この件でも、承認をお願いしてから調査に入っています。
保守サービスの範囲内で無償に対応しているのは、DNSレコードの設定や編集です。Google Cloudの管理画面の確認やAPIキーの差し替えは範囲外になるため、通常は調査のうえで内容と費用をお出しし、ご了承をいただいてから着手します。上の件は、こちらの判断でサービス対応としました。
まとめ
地図が消えたときに見る順番は、次のとおりです。
- ソースを見て、
key=を使っているかどうかを確かめる - 使っていなければ、キーは原因ではない。貼り付けたコードやテーマ側の表示条件を疑う
- 使っていれば、F12の「Console」で名前を読む
- 名前のとおりに、キー・請求先・APIの有効化・許可リスト・利用量のどれかを直す
地図は、来店してもらう商売にとっては入口そのものです。消えたまま何週間も気づかない、という状態だけは避けたいところです。ホームページの保守では、こうした「ある日突然止まるもの」を定期的に見ています。
よくある質問
地図が灰色になって、英語の文字が重なっています。何が起きていますか
APIキーに問題があるときの表示です。キーが見つからない、請求先が有効でない、APIが有効になっていない、URLが許可されていない、無料の範囲を超えた。このいずれかです。F12キーで「Console」を開くと、どれなのかが英語の名前で表示されます。
APIキーは無料で使えますか
無料の範囲があります。地図を動かして表示する Dynamic Maps は月10,000回まで無料で、超えた分は1,000回あたり7ドルです。ただし本番で使うには請求先アカウントの登録が必要です。登録だけしておき、無料の範囲で使い続けることもできます。
「共有」から貼った地図も、いつか表示されなくなりますか
その形式は自分でAPIキーを用意しないため、キーが原因で消えることはありません。単純に場所を1つ示したいだけなら、いちばん壊れにくい方法です。
キーを差し替えたのに、一部のページだけ地図が出ません
そのページの位置情報が取れていない可能性があります。管理画面で該当ページを開いて「更新」を押すと、住所から位置情報が取り直されて表示されることがあります。
誰かにAPIキーを使われていないか、確かめる方法はありますか
Google Cloudの管理画面で、キーごとの利用回数の推移が見られます。心当たりのない増え方をしていれば疑ってください。そのうえで、キーに「このURLからだけ使える」という制限と、「このAPIにだけ使える」という制限の両方をかけておくのが基本です。
地図が消えたまま何日も経ってしまったときや、Googleの管理画面のどこを見ればよいか分からないときは、お問い合わせから状況をお知らせください。
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