自社のホームページに偽の「ロボットではありません」画面が出たら|ClickFixの見分け方と、サイト側で最初にすること【2026年版】
公開日:2026.11.04
- Webサイト保守
- WordPress

記事の監修
IT・WEB集客の専門家
波多野 明仁(Akihito Hatano)
WEB業界歴20年以上。大学生の頃に約50サイトを制作・運営して収益化。ITシステム開発会社でSEを6年間経験したのち独立。東証プライム企業をはじめ、これまでに4,000サイト以上を改善。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウを、クライアント企業のWEB集客に活かしている。1年でアクセス数が715倍になった企業、売上が25倍になった企業など、法人実績多数。
こんにちは、株式会社ソライルの波多野です。
「御社のホームページを開いたら、『ロボットではないことを確認してください』と出て、キーを押すように言われました」
お客様から、こんな連絡が来たとします。
そんな確認の画面を付けた覚えはありません。
これは、ホームページが改ざんされ、「偽の確認画面」を仕込まれているおそれがあります。
見た人のパソコンに、悪いプログラムを入れさせる手口で、「ClickFix(クリックフィックス)」と呼ばれています。
この手口の注意喚起の多くは、見る側(パソコンを使う人)に向けたものです。
この記事では、ホームページを持つ会社の側に向けて、次のことを順番にご説明します。
- 偽の確認画面とは何か、本物とどう違うか
- 自社のホームページが入口にされるしくみ
- 連絡を受けたときに、最初にすること
- WordPressで確かめる場所と、頼むときに伝えること
1. 偽の「ロボットではありません」画面とは
お問い合わせフォームなどで、「私はロボットではありません」にチェックを入れる画面を見たことがあると思います。
偽の画面は、この見た目をまねて、見た人にキーボードの操作をさせます。
よく知られている流れは、次のとおりです。
- 「確認のため、次の操作をしてください」と表示される
- 「Windowsキーを押しながらR」「Ctrlを押しながらV」「Enter」と順に押すよう求められる
- 画面を開いた時点で、悪いプログラムを動かす命令が、こっそりコピーされている
- 言われたとおりに押すと、その命令が貼り付けられて動き、パソコンに悪いプログラムが入る
| 本物の確認画面 | 偽の確認画面 | |
|---|---|---|
| 求められること | チェックを入れる、絵を選ぶ | キーボードの操作(Windowsキー+R、貼り付け、Enterなど) |
| 何かを貼り付けさせるか | させない | させる |
| 出る場所 | フォームの送信やログインの前 | ページを開いた直後に、画面いっぱいに出ることが多い |
本物の確認画面が、キーボードの操作や、何かを貼り付けることを求めることはありません。
国内でも、警察庁や大手のセキュリティ会社が、この手口への注意を呼びかけています。
2. 自社のホームページが入口にされることがある
この手口の入口は、だましのメールや偽のサイトだけではありません。
マイクロソフトは2025年8月の報告で、攻撃者が「改ざんした正規のホームページ」を使って、この手口を広めるようになったと伝えています。
改ざんの入口として、WordPressの弱点(脆弱性)が使われた可能性にも触れています。
そのホームページを開くと、いつものページが一瞬表示されたあと、偽の確認画面に切り替わるしくみです。
つまり、自社のホームページが知らないうちに書き換えられ、お客様をだます入口にされることがあります。
お客様から見れば、「御社のホームページを開いたら、おかしな画面が出た」ということになります。
偽の画面は、初めて来た人にだけ出したり、スマホには出さなかったりと、出し分けられていることがあります。
自分で開いて出なくても、問題がないとは言い切れません。
3. 連絡を受けたら、最初にすること

1. 連絡をくださった方に、お礼と、お願いを伝える
まず、知らせてくださったことにお礼を伝えます。
そのうえで、次のことをお願いします。
- 画面の指示どおりにキーを押していなければ、そのままページを閉じてもらう
- 押してしまった場合は、そのパソコンをネットから外し、社内のパソコンの担当者や詳しい人に相談してもらう
お客様のパソコンを、ホームページの側で直すことはできません。
責めるような聞き方にならないよう気をつけます。
2. 見たときの様子を聞いて、書き留める
原因を探す手がかりになるので、次のことを聞いて書き留めます。
- どのページで見たか(トップページか、ブログか、検索から来たか)
- 何時ごろか
- 使っていた機器(パソコンかスマホか、WindowsかMacか)
- 画面の写真があれば、その写真
3. 自分で開くときも、画面の指示には従わない
確かめるためにページを開くときも、表示されたキーの操作はしません。
できれば、ふだん使っていない機器か、シークレットウィンドウで開きます。
偽の画面が出たら、その画面の写真を撮り、日時を書き留めて、ページを閉じます。
4. WordPressで確かめる場所
自社のホームページがWordPressなら、管理画面で次の場所を見ます。
見るだけにして、見つけたものはまだ消しません。
| 確かめる場所 | 見ること |
|---|---|
| 「ユーザー」の一覧 | 知らない名前の管理者がいないか |
| 「プラグイン」の一覧 | 入れた覚えのないプラグインがないか |
| 「ダッシュボード」→「更新」 | 本体・プラグイン・テーマの更新が、長く止まっていないか |
| サーバーの管理画面 | ウイルスの検査や、改ざんの知らせが出ていないか |
| Googleのサーチコンソール | 「セキュリティの問題」の知らせが来ていないか |
知らない管理者やプラグインを見つけても、あわてて消すのは待ってください。
消すと、どこから入られたかの手がかりまで消えてしまうことがあります。
画面の写真を撮り、日時を書き留めておきます。
知らない管理者を見つけたときの進め方は、関連記事「WordPressのユーザー一覧に知らない管理者がいたら」でご紹介しています。
5. 改ざんが分かったら
改ざんがはっきりしたら、次のことを進めます。
- WordPressの管理者と、サーバーの管理画面のパスワードを変える
- 改ざんの前の日付のバックアップが残っているかを見る
- 直すまでの間、ホームページを見られないようにするかを決める
- お客様へのお知らせを出すかを決める
バックアップに戻すだけでは、入られた入口がふさがれず、また同じことが起きることがあります。
入口を見つけてふさぐところまでが、復旧です。
ファイルの中に仕込まれた命令を探すのは、慣れていないと見落としやすい作業です。
ここからは、専門家に任せるほうが早く確実です。
6. 頼むときに伝えること
次のことをまとめて伝えると、調べる範囲をすぐに絞れます。
- お客様が偽の画面を見たページ、時刻、機器と、画面の写真
- 自分で開いて出たか、出なかったか(出たなら、その写真と日時)
- 知らない管理者やプラグインがあったか(あれば、その画面の写真)
- 最近、テーマやプラグインを入れたり、更新したりしたか
- サーバーの会社名と、バックアップがどこにあるか
ログイン情報を渡すときは、メールの本文に書かず、作業用のアカウントを作って渡すのが安全です。
渡し方は、関連記事「WordPressのログイン情報を外注先にどう渡す?」でご紹介しています。
7. お客様へのお知らせ
偽の画面が出ていたことがはっきりしたら、ホームページやメールで、お客様にお知らせすることも考えます。
お知らせには、次のことを短く書きます。
- いつからいつまで、どのページで、偽の確認画面が出ていたおそれがあるか
- その画面でキーの操作をしていなければ、心配はいらないこと
- 操作してしまった方は、パソコンをネットから外し、詳しい人に相談してほしいこと
- ホームページは直し終えたこと(または、直している途中であること)
原因が分かる前に急いで出すと、内容を何度も直すことになります。
状況が分かってから、専門家と一緒に文面を決めれば大丈夫です。
8. ソライルでのお手伝い
ソライルでは、改ざん・乗っ取りなどからの復旧を、サイバー攻撃復旧サービスとしてお受けしています。
保守のご契約がなくても、ご相談いただけます。
原因の調査から、復旧、同じことが起きないようにする対策までをまとめて行います。
ご相談と初期診断は無料です。
9. まとめ
- 偽の「ロボットではありません」画面は、キーボードの操作をさせて、見た人のパソコンに悪いプログラムを入れる手口
- 本物の確認画面が、キーの操作や貼り付けを求めることはない
- 改ざんされた正規のホームページが入口にされることがある。自分で開いて出なくても安心できない
- 連絡を受けたら、お礼とお願いを伝え、ページ・時刻・機器を聞いて書き留める
- 管理者・プラグイン・更新・サーバーの知らせを見る。見つけたものはすぐに消さず、写真を撮って専門家に相談する
偽の画面が出た、改ざんされたかもしれないと思われたら、ソライルのサイバー攻撃復旧サービスにご相談ください。
まずは外から見て気になる点を知りたい方は、無料サイト健康診断もご利用いただけます。
フォームにURLを入れて送っていただくだけで、通常1営業日以内に、メールで所見をお返しします。
営業のお電話はいたしません。
弱点を残さないための更新と確認を、毎月まとめて任せたい方は、ホームページ保守サービスのページもご覧ください。
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よくある質問
Q. 自分のパソコンで開いても、偽の画面が出ません。気のせいでしょうか?
A. 気のせいとは言い切れません。
初めて来た人にだけ出したり、機器や時間で出し分けたりする仕掛けがあります。
お客様が見た時刻と機器を聞き、それに近い条件で確かめます。
Q. お客様のパソコンが心配です。ホームページの側で何かできますか?
A. お客様のパソコンを、ホームページの側で直すことはできません。
キーの操作をしてしまった方には、パソコンをネットから外し、詳しい人に相談するようお伝えください。
ホームページの側では、偽の画面が二度と出ないように直すことに力を注ぎます。
Q. ホームページを一度閉じたほうがよいですか?
A. 偽の画面が出ていることがはっきりしているなら、直すまでの間、見られないようにするのも一つの方法です。
ただ、閉じ方によっては検索の表示にも響きます。
専門家に相談しながら決めるのが安心です。
Q. WordPressでなくても、同じことは起きますか?
A. 起きます。
WordPress以外のホームページでも、サーバーの中のファイルを書き換えられれば、同じように偽の画面を仕込まれます。
WordPress以外のサイトの改ざんについては、関連記事「WordPress以外のホームページが改ざんされたら」もご覧ください。
Q. 防ぐために、ふだんからできることはありますか?
A. 基本は、入られる弱点を残さないことです。
WordPress本体・プラグイン・テーマを更新し、使っていないプラグインを消し、管理者のログインに二段階認証を付けます。
管理画面だけでできる点検は、関連記事「WordPressのセキュリティを自分でチェックする」でご紹介しています。
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