Cookie同意バナーは必要?|中小企業のホームページでの考え方と、外部送信の表示・プライバシーポリシーの整え方【2026年版】
公開日:2026.10.21
- Webサイト保守
- ホームページ制作/リニューアル

記事の監修
IT・WEB集客の専門家
波多野 明仁(Akihito Hatano)
WEB業界歴20年以上。大学生の頃に約50サイトを制作・運営して収益化。ITシステム開発会社でSEを6年間経験したのち独立。東証プライム企業をはじめ、これまでに4,000サイト以上を改善。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウを、クライアント企業のWEB集客に活かしている。1年でアクセス数が715倍になった企業、売上が25倍になった企業など、法人実績多数。
こんにちは、株式会社ソライルの波多野です。
「ほかの会社のホームページで、Cookieの同意を求める表示をよく見かける」
「うちのホームページにも、あのバナーを出さないといけないのか」
最近、こうしたご質問をいただくことが増えてきました。
インターネット上には「Cookie規制」「同意が必須」といった言葉が並び、自社に何が求められているのか分かりにくいのが実情です。
この記事では、Webが専門ではない経営者・ご担当者の方に向けて、次のことを順番にご説明します。
- Cookieと、同意バナーが何のためにあるのか
- 日本の法律で求められていること(電気通信事業法・個人情報保護法)
- 自社にバナーが必要かを判断する流れ
- バナーより先に整えたい、プライバシーポリシーの書き方(文例つき)
- バナーを出すときの注意点
法律の解釈については、国の公表資料をもとに一般的な考え方をご紹介するものです。
個別の判断が必要な場合は、総務省・個人情報保護委員会の相談窓口や、弁護士などの専門家にご確認ください。
1. Cookieと同意バナーとは
Cookieは「ホームページが覚えておくメモ」
Cookie(クッキー)は、ホームページを見た人のブラウザに保存される、小さなメモのようなものです。
たとえば、次のようなことに使われています。
- ログインした状態を保つ
- 買い物かごに入れた商品を覚えておく
- 何人がどのページを見たかを数える(アクセス解析)
- 見た商品に関連する広告を、別のサイトで表示する
自社のCookieと、他社のCookie
Cookieには、大きく分けて2つの種類があります。
| 種類 | 誰が使うか | 主な例 |
|---|---|---|
| 自社のCookie(ファーストパーティ) | 見ているホームページの会社 | ログイン状態、フォームの入力途中の内容、言語の設定 |
| 他社のCookie・タグ(サードパーティ) | 広告会社や解析サービスの会社 | 広告の効果測定、他のサイトでの広告表示、SNSのボタン |
問題になりやすいのは、主に2つ目です。
ホームページに広告や解析のタグを入れると、見た人の情報が、その会社にも送られることがあります。
これを「外部送信」と呼びます。
同意バナーは何のためにあるのか
同意バナーは、こうした情報の扱いを見た人に知らせ、使ってよいかを選んでもらうための表示です。
もともとはヨーロッパのGDPR(一般データ保護規則)などで、同意を得ることが求められたことから広まりました。
海外の企業や、海外向けのサービスを持つ日本の大企業のサイトでよく見かけるのは、このためです。
2. 日本の法律では、何が求められているか
日本で関係するのは、主に2つの法律です。
それぞれ、求めていることと対象が違います。
| 法律 | 求めていること | 主な対象 | 同意バナーは必須か |
|---|---|---|---|
| 電気通信事業法(外部送信規律) | 外部に送る情報の内容・送り先・目的を、知らせるか公表する | SNS、検索、ニュースサイトなど「電気通信事業」に当たるサービス | 必須ではない。公表・通知・同意・オプトアウトのいずれか |
| 個人情報保護法(個人関連情報) | 提供先が個人データとして取得すると想定されるとき、本人の同意が得られているか確認する | Cookieなどの情報を他社に渡し、その会社が個人と結びつける場合 | 一律に必須ではない。当たる場合は同意が必要 |
| 海外の法律(GDPRなど) | 多くの場合、事前の同意 | ヨーロッパなど海外の方に向けてサービスを提供している場合 | 当たる場合は求められることが多い |
電気通信事業法の「外部送信規律」
2023年6月16日に施行された改正電気通信事業法で、「外部送信規律」というルールが始まりました。
ホームページに広告や解析のタグを入れて、見た人の情報を外部に送る場合に、次の3つを知らせるか、見た人がすぐ確かめられる状態にしておく、というものです。
- 送られる情報の内容
- その情報を扱う会社の名前
- 利用する目的
ここで大切なのが、このルールの対象です。
総務省の案内では、SNSや検索サービス、ニュースサイト・まとめサイトなどが主な対象として挙げられています。
一方で、「企業等のホームページ運営」や「自社商品等のオンライン販売」は、電気通信事業に当たらないため対象にならない、と明記されています。
会社の紹介や、自社の商品・サービスの案内をしているホームページの多くは、このルールの対象外と考えられます。
ただし、会員どうしが連絡を取り合える掲示板や、他社の情報を集めて載せる情報サイトなどを運営している場合は、対象になることがあります。
迷うときは、総務省の「外部送信規律」のページにあるフローチャートで確かめるか、相談窓口にご確認ください。
個人情報保護法の「個人関連情報」
個人情報保護委員会のQ&Aでは、Cookieなどの端末を見分ける情報は、それだけで個人が分からない場合、通常は「個人関連情報」に当たると考えられる、とされています。
個人関連情報を他社に渡すとき、本人の同意が得られているかの確認が求められるのは、渡した先の会社が、それを個人データとして取得することが想定される場合に限られます。
たとえば、アクセス解析で人数やよく見られたページを数えるだけであれば、多くの場合、この確認が必要な場面には当たらないと考えられます。
一方で、自社が持つ顧客の名簿とCookieの情報を結びつけて使う場合や、そうした使い方をする広告サービスを利用する場合は、同意が必要になることがあります。
その場合は、使っているサービスの規約もあわせて確かめ、専門家にご相談ください。
海外の方に向けたサービスがある場合
ヨーロッパなど海外の方に向けて、商品の販売やサービスの提供をしている場合は、現地の法律で同意が求められることがあります。
また、Googleの広告を使っている場合、ヨーロッパの利用者については、Googleの規約で同意を得ることが求められています。
海外向けのサイトをお持ちの場合は、日本の法律とは別に確認が必要です。
3. 自社に同意バナーが必要かを判断する流れ

次の順番で確かめると、整理しやすくなります。
| 順番 | 確かめること | 「はい」の場合 | 「いいえ」の場合 |
|---|---|---|---|
| 1 | ヨーロッパなど海外の方に向けて、商品やサービスを提供しているか | 現地の法律に沿った同意の仕組みを検討する | 2へ |
| 2 | SNS・掲示板・ニュースサイトなど、電気通信事業に当たるサービスを運営しているか | 外部送信規律に沿って、通知か公表をする | 3へ |
| 3 | Cookieなどの情報を、顧客名簿などと結びつけて使う(使う広告サービスを利用している)か | 同意を得る仕組みを検討する(専門家に相談) | 4へ |
| 4 | 上のいずれにも当たらない | バナーは必須ではないと考えられる。プライバシーポリシーに、使っているサービスと送られる情報を書いておく | ― |
多くの中小企業のホームページは、4に当たります。
その場合も、何もしなくてよいわけではありません。
見た人が安心できるよう、使っているサービスと、その目的を分かる言葉で公表しておくことをおすすめします。
総務省も、外部送信の内容を分かりやすく示すことは、サービスの安全性や信頼性を伝えることにもつながる、としています。
4. バナーより先に整えたい3つのこと
1. 自社のホームページで、何が送られているかを知る
まずは、ホームページにどんなタグやサービスが入っているかを書き出します。
中小企業のホームページでよく入っているのは、次のようなものです。
- Googleアナリティクス(GA4)などのアクセス解析
- Google広告・Yahoo!広告などの効果測定のタグ
- Meta(Facebook・Instagram)、LINE、X などの広告タグ
- YouTubeの動画、Googleマップの埋め込み
- SNSのシェアボタン、チャットの窓口
- フォームの迷惑メール対策(reCAPTCHAなど)
制作会社に作ってもらったホームページでは、入っているものを社内で把握していないことがよくあります。
制作会社や保守会社に「今入っているタグとサービスの一覧をください」と頼むのが確実です。
2. 使っていないタグを外す
以前の広告で使っていたタグや、試しに入れた解析サービスが、そのまま残っていることがあります。
使っていないものを外すだけで、送られる情報が減り、ページの表示も軽くなります。
3. プライバシーポリシーに「アクセス解析・外部送信」の項目を書く
使っているサービスが分かったら、プライバシーポリシーに項目を足します。
書く内容は、外部送信規律で示されている3つ(送られる情報・送り先・目的)にそろえておくと分かりやすくなります。
5. プライバシーポリシーに書く文例
次の文例は、アクセス解析と広告のタグ、YouTube・Googleマップを使っている会社を想定したものです。
自社で使っているサービスに合わせて、書き換えてご利用ください。
文例:アクセス解析・外部送信について
当社のホームページでは、サービスの向上や広告の効果測定のため、Cookieなどの技術を使い、ご覧になった方の情報を次の会社に送信しています。
| サービス | 送信先 | 送信される主な情報 | 目的 |
|---|---|---|---|
| Googleアナリティクス | Google LLC | 見たページ、見た日時、使っている端末やブラウザの種類 | ホームページの利用状況を把握し、改善するため |
| Google広告 | Google LLC | 広告をクリックした記録、問い合わせの完了 | 広告の効果を測るため |
| YouTube、Googleマップ | Google LLC | 埋め込みを表示したページ、端末の情報 | 動画・地図を表示するため |
送信される情報には、お名前やメールアドレスなど、それだけで個人が分かる情報は含まれません。
Cookieは、ブラウザの設定で無効にしたり、削除したりできます。
Googleアナリティクスによる情報の収集は、Googleが提供している無効化のアドオンで止めることもできます。
各社での情報の扱いは、それぞれのプライバシーポリシーをご確認ください。
文例を使うときの注意
- 表に書くのは、実際に入っているサービスだけにする
- 広告の計測で、フォームに入力されたメールアドレスなどを広告会社に送る設定を使っている場合は、「個人が分かる情報は含まれません」の一文は使えないため、専門家に相談して書き分ける
- 広告のタグなどを足したり外したりしたら、そのたびに書き直す
- 専門用語はできるだけ使わず、拡大しなくても読める文字の大きさで載せる
- フッターなど、どのページからもすぐたどれる場所にリンクを置く
プライバシーポリシー全体の作り方は、関連記事「ホームページのプライバシーポリシーの作り方」でご紹介しています。
6. 同意バナーを出すときの注意点
海外向けのサービスがある、広告で顧客の情報と結びつけて使うなど、バナーを出すと決めた場合は、次の点に気をつけます。
1. あらかじめ「同意」にチェックを入れておかない
総務省の案内でも、同意のチェックをあらかじめ付けておくなど、見た人が自分で選んだとは言えない方法はとらないように、とされています。
2. 「同意しない」を見つけにくくしない
「同意する」だけを大きく目立たせ、「同意しない」を小さく隠すような作りは、見た人の不信感につながります。
選びやすさをそろえることが大切です。
3. 同意しなかったときに、本当にタグが止まるようにする
バナーを出しても、同意しなかった方の情報が送られ続けていては意味がありません。
バナーの導入は、タグの動きまで確かめられる制作会社・保守会社と進めるのが安心です。
4. スマートフォンで、画面をふさぎすぎない
画面の大半をバナーが覆うと、肝心の内容が読めず、すぐに離れてしまう方が増えます。
スマートフォンで実際に表示して確かめます。
7. ご自身で進めるか、任せるかの目安
| 取り組み | ご自身で | 専門家に任せる |
|---|---|---|
| 使っているサービスを書き出す | 広告や解析の管理画面を見られれば一部できます | タグの棚卸しは、ホームページの中を見られる制作会社・保守会社が確実 |
| 使っていないタグを外す | ― | 外し方を誤ると計測が止まるため、任せるのが安心 |
| プライバシーポリシーに項目を足す | 文例をもとに作れます | 法律の判断が必要な部分は弁護士などへ |
| 同意バナーを導入する | ― | タグの動きの確認が必要なため、任せるのが安心 |
相談するときに伝えること
- ホームページのURL
- 使っている広告・解析のサービス(分かる範囲で)
- 海外の方に向けた販売やサービスがあるか
- 顧客名簿と広告を結びつけるような使い方をしているか
8. ソライルの保守での見守り方
ソライルのホームページ保守では、WordPressのサイト向けのスタンダードプラン以上で、WordPress本体・プラグイン・テーマの更新と、更新後の表示確認を毎月行っています。
Cookieや外部送信についても、「うちのホームページに何が入っているのか分からない」という段階からご相談いただけます。
入っているタグとサービスを確かめ、使っていないものの整理や、プライバシーポリシーに書く内容の下書きをお手伝いします。
法律の判断が必要な部分は、専門家にご確認いただくよう、ご案内しています。
ソライルはお客様に2つのことをお約束しています。
毎月、必ずサイトを確認します。
毎月、月次報告をメールにてお送り致します。
月次報告はスタンダードプラン以上が対象で、ライトプランではオプションで追加できます。
9. まとめ
- Cookie同意バナーは、日本の中小企業のホームページでは一律に必須ではないと考えられる
- 電気通信事業法の外部送信規律は、企業のホームページ運営を対象外としている
- 海外向けのサービスや、Cookieの情報を顧客名簿と結びつける使い方がある場合は、同意が必要になることがある
- バナーより先に、使っているタグを書き出し、使っていないものを外し、プライバシーポリシーに分かる言葉で書く
「うちのホームページに何が入っているか、確かめてほしい」と思われたら、ソライルの無料サイト健康診断をご利用ください。
フォームにURLを入れて送っていただくだけで、通常1営業日以内に、メールで所見をお返しします。
営業のお電話はいたしません。
ホームページの更新と確認を、毎月まとめて任せたい方は、ホームページ保守サービスのページもご覧ください。
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よくある質問
Q. 中小企業のホームページにも、Cookie同意バナーは必須ですか?
A. 一律に必須ではないと考えられます。
総務省の案内では、企業のホームページ運営は外部送信規律の対象外とされています。
ただし、海外向けのサービスがある場合や、Cookieの情報を顧客名簿と結びつけて使う場合は、同意が必要になることがあります。
Q. Googleアナリティクスを使っているだけでも、同意は必要ですか?
A. 人数やよく見られたページを数えるといった使い方であれば、日本の法律では、多くの場合、同意までは求められないと考えられます。
使っていることと、その目的は、プライバシーポリシーに書いておくことをおすすめします。
Q. バナーを出さないと、罰則がありますか?
A. 外部送信規律の対象になるサービスで、求められている通知や公表をしていない場合、国から指導などを受けることがあります。
企業のホームページの多くは対象外ですが、自社が当たるか迷うときは、総務省の相談窓口や専門家にご確認ください。
Q. 念のため、バナーを出しておいたほうがよいですか?
A. 出すこと自体に問題はありませんが、同意しなかった方のタグが止まらないなど、形だけのバナーでは意味がありません。
まずは、使っているサービスをプライバシーポリシーに分かる言葉で書くことを優先し、必要に応じてバナーを検討するのがおすすめです。
Q. 無料のバナーのプラグインを入れれば大丈夫ですか?
A. 表示はできても、タグの動きが同意と連動していないことがあります。
導入した後に、同意しなかったときにタグが止まっているかを確かめる必要があります。
Q. サードパーティCookieが使えなくなると聞きましたが、関係ありますか?
A. ブラウザによって、他社のCookieの扱いは変わってきています。
ただ、プライバシーポリシーに使っているサービスを書いておくことは、ブラウザの動きにかかわらず大切です。
広告の計測方法が変わる場合は、広告を運用している会社にご確認ください。
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