メールが相手に届かない?迷惑メール判定される原因と対処法
公開日:2026.09.15
- Webサイト保守

記事の監修
IT・WEB集客の専門家
波多野 明仁(Akihito Hatano)
WEB業界歴20年以上。大学生の頃に約50サイトを制作・運営して収益化。ITシステム開発会社でSEを6年間経験したのち独立。東証プライム企業をはじめ、これまでに4,000サイト以上を改善。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウを、クライアント企業のWEB集客に活かしている。1年でアクセス数が715倍になった企業、売上が25倍になった企業など、法人実績多数。
こんにちは、株式会社ソライル Web集客コンサルタントの波多野です。
「お客様にメールが届いていないみたいなんです」。ここ数年、増えている相談です。こちらは送れたつもりでいる。エラーも出ていない。ところが相手には届いていないか、迷惑メールフォルダに落ちている。見積もりが届かない、返信が来ないと思われる。商売では、じわじわ効いてくる実害です。
原因の多くは、メールの本文でも、送り方のマナーでもありません。ドメインの設定です。この記事では、なぜ届かなくなったのか、何を確認して、誰に何を頼めばいいのかをお伝えします。
なぜ、急に届かなくなったのか
迷惑メールは長年、送る側と受け取る側のいたちごっこでした。その結果、GmailをはじめとするメールサービスはWeb上の身元確認をどんどん厳しくしています。特に2024年には、Googleが送信者向けのルールを強化しました。身元を証明する設定をしていない差出人のメールは、迷惑メール扱いや不達になりやすくなったのです。
つまり「今まで届いていたのに、最近届かない」は、あなたの会社が何か悪いことをしたからではなく、受け取る側の審査が厳しくなったから、というのが実態です。審査に通る書類を揃えていない会社のメールから、順に弾かれています。
まず、状況を切り分ける
対処の前に、3つだけ確認してください。
- 相手の迷惑メールフォルダに入っていないか。電話などで確認してもらう
- 自社の独自ドメインのメールで送っているか。会社の業務をフリーメールで送っている場合は、話がそこから変わります
- エラーメールが返ってきていないか。英語の長いメールが返っているなら、そこに理由が書かれています
迷惑メールフォルダに入っている、またはエラーで戻ってくるのであれば、次の設定の話がほぼ本丸です。
本丸は3つの設定。SPF・DKIM・DMARC
難しそうな名前ですが、やっていることは身元証明です。例えるなら、こうなります。
- SPF: 差出人の住所の届け出。「うちのメールは、このサーバーから送ります」とあらかじめ宣言しておく仕組み
- DKIM: 封筒の封蝋(ふうろう)。途中で中身が差し替えられていないことを証明する電子的な印鑑
- DMARC: 取扱説明書。上の2つの確認に落ちたメールを「捨ててください」「隔離してください」と受信側に指示する宣言
受信側のサーバーは、届いたメールをこの3点で照合します。届け出がない、印鑑がない、説明書がない。そういうメールは、たとえ真面目な商用メールでも疑われます。逆に言えば、この3つが揃っていれば、身元の面で弾かれることはほぼなくなります。
これらの設定は、メールソフトの設定画面ではなく、ドメインのDNS(ドメインの台帳)に書き込むものです。自分で触るというより、サーバー会社や保守会社に依頼する類の作業です。ドメインの管理まわりの基本はドメイン管理の記事にまとめてあります。
設定以外の原因もある
3つの設定が揃っていても落ちる場合は、次を疑います。
- 共用サーバーの同居人問題。安い共用サーバーでは、同じサーバーの他の利用者が迷惑メールを送ると、サーバーごと評判が下がり、あなたのメールまで疑われます。古いサーバーを使い続けている場合に起きがちです
- メルマガを自社サーバーから大量に送っている。一斉送信は専用の配信サービスに任せるのが安全です。業務メールと同じ経路で大量送信すると、業務メールまで巻き添えになります
- 本文の要因。URLの羅列、大きな添付ファイル、煽り気味の件名。効き目は設定より小さいですが、積み重なると不利です
やりがちな失敗
- 届かないと聞いて、同じメールを何度も再送する。受信側からはますます怪しく見えます
- 諦めてフリーメールに切り替える。届く場合もありますが、会社の信用の面で本末転倒です
- DMARCをいきなり一番厳しい設定にする。設定を間違えたまま厳しくすると、自分の正規のメールまで捨てられます。段階を踏むものです
自分でできる確認と、頼み方
いまの状態は、自分でも確認できます。自分の会社のメールから、Gmailのアドレス宛てにテストメールを送ってください。Gmailで受信したメールの「メッセージのソースを表示」を開くと、SPF、DKIM、DMARCのそれぞれにPASSかFAILかが表示されます。3つともPASSなら、身元証明は合格です。
FAILがある、または見方が分からない場合は、サーバー会社か保守会社にこう伝えてください。「うちのドメインのSPF・DKIM・DMARCの設定状況を確認して、必要なら設定してほしい」。この一文で通じます。逆に、この依頼で話が通じない相手なら、保守の体制を見直すサインです。保守契約で確認すべき項目は保守契約の内容の記事に書きました。
ソライルの場合
私たちの場合、SPF・DKIM・DMARCといったDNSレコードの設定・編集は、保守サービスの範囲内として無償で対応しています。レコードまわりのご相談は、お気軽にお声がけください。弊社の推奨サーバーへ引っ越していただく際にも、これらの設定まで整えます。内容はホームページ保守・運用管理サービスのページに公開しています。
なお、レコード設定以外の作業が必要になる場合は保守の範囲外となるため、先に内容と費用をご提示してから着手します。また、受信側の判定ルールまでは変えられませんので、設定を整えても届かないケースがまれに残ることは、正直にお伝えしておきます。
メールが届かない問題、まとめ
- 「急に届かなくなった」の多くは、受信側の審査が厳しくなったことが原因。特に2024年以降
- 本丸はSPF・DKIM・DMARCの3つ。ドメインのDNSに書き込む身元証明
- Gmail宛てにテスト送信して、ソース表示でPASSかFAILかを見れば現状が分かる
- 作業はサーバー会社・保守会社への依頼で足りる。頼み方は「SPF・DKIM・DMARCの設定状況を確認してほしい」
メールは、届いて当たり前と思われている分、届かないときの損失が見えにくいものです。テスト送信だけでも、今日やってみてください。
よくある質問
Q. 今まで届いていたのに、急に迷惑メールに入るようになったのはなぜですか?
受信側の審査が厳しくなったためです。特に2024年にGoogleが送信者向けのルールを強化して以降、SPFやDKIMといった身元証明の設定がないメールは、迷惑メール扱いや不達になりやすくなりました。会社側に落ち度がなくても、設定が古いままだと弾かれます。
Q. SPF・DKIM・DMARCとは何ですか?
メールの身元証明の仕組みです。SPFは「このサーバーから送る」という住所の届け出、DKIMは改ざんされていないことを示す電子的な印鑑、DMARCは証明に失敗したメールの扱いを受信側に指示する宣言です。いずれもドメインのDNSに設定するもので、サーバー会社や保守会社に依頼できます。
Q. フリーメールで送れば解決しますか?
届く場合もありますが、おすすめしません。会社の業務連絡がフリーメールで届くこと自体が信用面で不利ですし、根本の解決にもなりません。独自ドメインのまま、SPF・DKIM・DMARCを整えるのが本筋です。
Q. 設定されているか、自分で確認できますか?
できます。自社のメールからGmail宛てにテストメールを送り、受信したメールの「メッセージのソースを表示」を開くと、SPF・DKIM・DMARCそれぞれの判定(PASSかFAILか)が表示されます。FAILがあればサーバー会社か保守会社に確認を依頼してください。
設定の確認から対応まで、お困りのことがあればお問い合わせからお気軽にご相談ください。
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