成功するオウンドメディアの作り方【基本設計~リリース後まで】

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記事の監修

IT・WEB集客の専門家

波多野 明仁(Akihito Hatano)

WEB業界歴20年。学生時代に50サイトの制作・運営を行い収益化を達成。その後、ITシステム開発会社にてSEを6年間経験し独立。東証プライム企業をはじめ2,000サイト以上を改善してきた実績あり。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウをクライアント企業のWEB集客に活かし、日々活躍中。1年でアクセス数が715倍に増加した企業や、売上が25倍に増加した企業など、法人クライアントの実績多数。

こんにちは、株式会社ソライル WEB集客コンサルタントの波多野です。

オウンドメディアを初めて作るという方のために、今回はオウンドメディアの作り方について解説します。

オウンドメディアは成功すれば会社の資産となりうる、今や企業にとっては欠かせない販促ツールの一つと言えるでしょう。ただし、オウンドメディアは作り始める前に、しっかりと事前設計を行っておかなければうまくいきません。

そこで今回は、オウンドメディアではどんなことを事前準備する必要があるのか、また、オウンドメディアを始める前に知っておかなければ大変なことになる注意ポイントなどについてもあわせてご紹介します。

オウンドメディアとは

オウンドメディアとは、自社が保有する媒体の一つで、パンフレットやメールマガジン、Webサイトなどを複合的に称したものです。
ただし、ここ数年で特に企業が力を入れているのは、ユーザーや消費者に向けて情報発信を行うWebに関連するメディアであり、このWebメディアのことをオウンドメディアと称することが多いでしょう。

オウンドメディアは立ち上げはもちろん、立ち上げた後も継続的に運用を行うことになるため、時間も労力も費用もかかります。しかし、適切に設計・運用を行っていくことで、いわゆる有料広告出稿などよりも高い収益を得られたり、自社のファンとなるユーザー層を獲得できたりする可能性もあるため、本気で取り組むのであれば企業にとって重要な資産となるでしょう。

オウンドメディアについての詳しい解説は下記ページでご紹介していますので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

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オウンドメディアとは?意味や目的、作る際に重要なことを解説!

オウンドメディアの作り方の前に知っておくべき大変なこと

オウンドメディアの作り方をご紹介する前に、まずは絶対に知っておくべきオウンドメディアの大変なことについて解説します。

立ち上げた後、「こんなはずじゃなかった」と思うことを避けるため、必ず事前に認識しておいたほうが良い事項なので確認しておきましょう。

すぐに効果は出ない

オウンドメディアは、立ち上げてすぐに効果が出るということはまずありません。

例えば、元々人気のある芸能人が立ち上げたオウンドメディアなど、有名な人などが関わっているものであれば瞬発的な効果はあるかもしれません。

しかし、多くの場合、オウンドメディアは立ち上げてもすぐに目に見えた効果が出るわけではないため、時間をかけてコツコツと育てていくことになります。
なぜなら、オウンドメディアに訪問してもらうために必要なコンテンツが豊富でないこと、またそのコンテンツを検索時に上位表示させるのにそもそも時間がかかるためです。

そのため、そのことを理解せずに始めてしまったが故に、効果が出ないからとすぐにやめてしまうという企業が多いのです。

まずは最低でも1年、効果測定を行いながら運用と改善を繰り返していくことを前提に始めることが大切です。

継続的に費用が発生する

前述したとおり、オウンドメディアはすぐに効果が出るものではありません。最低でも1年は運用を続けて見て欲しいと記載しましたが、実際1年運用をしたとしても、トラフィックは増えてきていても求める収益が得られるほどになっているかというと、多くの場合まだまだマイナス運用のオウンドメディアが多いでしょう。

しかし、運用の手を途中で止めてしまうとそれ以上の効果も期待できなくなってしまうため、継続して新たな記事の作成やWebサイトの改善などを繰り返し行っていく必要があるため、立ち上げた後も継続的に費用が発生します。

また、Webサーバーやドメインなどの保守・管理費用なども発生します。

そのため、後から「こんなにお金がかかるとは!」と驚くことのないよう、少なくとも1年後、2年後の予算も加味したうえでオウンドメディアの立ち上げを検討することをおすすめします。

考えなければいけないことはかなり多い

オウンドメディアは、無計画な内容で立ち上げてしまうと効果は期待できません。

どのような目的で立ち上げるのか、何をゴールにして運用するのかなど、細かなところまで方針を決め、設計することで、後々の効果が変わってきます。

とりあえず色々な企業がやっているからやってみよう、というレベル感では失敗する可能性が高いと言わざるを得ません。

計画的にしっかりと事前設計を行ったうえでスタートすることをおすすめします。

オウンドメディアの作り方流れ【事前設計編】

ここからはオウンドメディアの作り方についてご紹介します。

まずは、オウンドメディアの作り方を解説する上で最も重要といっても過言ではない「事前設計」についてです。

目的と目標を明確にする

オウンドメディアでは、「目的」「目標」を明確に設定することがとても重要です。

何を目的としたオウンドメディアを立ち上げるのかで、そのオウンドメディアの方針が決定します。目的がブレてしまうと、どのようなコンテンツを作るのかという大前提がブレてしまいます

オウンドメディアを立ち上げる目的例としては

・商品販売
・会員登録/サービス利用
・人材採用

などが挙げられます。
この目的を達成するために、詳しい目標を定めていくこととなります。

目標は、いつまでに、そして具体的に何を目標として運営するのかを決めておかなければ、どこにどの程度力を入れて運用をする必要があるのか、コストをかけるべきなのかなどがわからなくなってしまうと同時に、すぐに成果が出にくいためメンバーの士気が下がってしまうことも多いので注意が必要です。

そのため、オウンドメディアを立ち上げる際には、必ず最初に目的と目標を明確に設定し、関わるメンバー間で共通認識を持つようにしましょう。
もしも関わるメンバーが社内だけでなく外注メンバーなどがいる場合は、外注メンバーにも共有できているほうが望ましいです。

オウンドメディアの目標を決める上で重要なKPIについては、下記ページで詳しく解説していますので、ぜひあわせてお読みください。

あわせて読みたい
オウンドメディアにおけるKPIの役割と正しい設定方法

誰に向けたメディアを作るのかペルソナ設定をする

次に「ペルソナ」を設定しましょう。

ペルソナとはマーケティング用語で、自社の商品あるいはサービスを購入もしくは利用してくれる具体的な人物像のことを指します。

具体的な人物像を設計することで、その人物がどのようなルートで自社の商品やサービスとの接点を持つのが自然か、また、どのようなシーンで必要となるかなどがイメージしやすくなるため、オウンドメディアのコンテンツを作成する際にも役立ちます。

ペルソナ設定を行う際の主な項目には、例えば以下のようなものがあります。

性別
年齢
学歴
仕事の内容・役職
1週間の生活パターン
恋人の有無、婚歴、家族構成、友人関係、職場での人間関係
趣味
収入
現在の悩み
インターネット環境、利用デバイス、利用時間

時間はかかりますが、ペルソナ設定をしているか、していないかによって、オウンドメディアで作成するコンテンツの精度にも違いが出てくるでしょう。

ペルソナを設定するための具体的な方法については下記ページでご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

あわせて読みたい
すぐに活かせる!ペルソナ設定を行う具体的な方法と注意点

流入の肝となるキーワード選定をする

オウンドメディアの集客方法としては、

・SEO
・SNS
・有料広告出稿

などが考えられますが、大多数はやはりSEOでの集客を考えていると思います。

SEOとは検索エンジン最適化のことで、Googleなどの自然検索からの流入を増やすための施策を指します。

SEOでの流入を増やすためには、オウンドメディアに訪問してもらいたいユーザーが検索しそうなキーワードを考え、そのキーワードを意識したコンテンツの作成を行う必要があります。
この「ユーザーが検索しそうなキーワード」を考える際にも、設定したペルソナが役立ちます。

設定したペルソナがどのようなキーワードで検索をするかを考えることで、より実態に即したキーワード選定を行うことが出来るでしょう。

キーワードに沿って作成するコンテンツを決める

SEOでのキーワード選定を行ったら、次はそのキーワードに沿って作成するコンテンツを決めていきます。

コンテンツの内容は、ユーザーが求めているもの、ユーザーにとって利益のあるものである必要があります。

よくやりがちなのは、自社本位の内容でコンテンツを作成することです。
自社の商品をとにかく購入してもらいたいからと、その商品の良さばかり書き連ねているコンテンツを見かけることがありますが、これは必ずしもユーザーにとって有益な内容になっているとは言えません。

キーワードとそのキーワードに対する本来ユーザーが求めているコンテンツ内容が合致していなければ良質なコンテンツとは言えないため、Googleでも評価されにくく、検索上位にもなかなか上がってこないのです。

ユーザーがなぜそのキーワードで検索をしてきたのか、その背景を考えてコンテンツを作成し、そこからいかに自然と商品購入やサービス利用につなげていくかが肝となります。
ペルソナと掛け合わせて考えることで、ユーザーにとって有益なコンテンツの作成を行うことができるので、時間はかかりますが、入念に考え丁寧なコンテンツ作成を心がけましょう。

オウンドメディアの作り方流れ【制作編】

オウンドメディアを作る上で重要な事前設計の次は、いよいよ実制作に入ります。

大きく分けると、「誰がWebサイトを制作するか」「誰がコンテンツの中身を考えるか」という2つを決め、進める必要があります。

Web制作は誰が行うか

まずはオウンドメディアのフレームとなるWebサイトを誰が制作するかを決めましょう。

Webサイトの制作を行う上で考えられる方法としては、

・社内で制作
・外部に委託

の2つの選択肢が考えられるでしょう。

一つ目の社内で制作を行うためには、社内にWebサイト制作の知識や経験のあるメンバーが必要です。
メリットは通常の人件費以外の費用が発生しないこと、意思疎通が取りやすいことなどが挙げられます。

一方、デメリットは社内メンバーが他にも仕事を抱えている場合、負荷が高くなりすぎることなどが挙げられます。

二つ目の外部に委託のメリットは、適切な制作会社を選べばプロが対応を行ってくれるため、安心して任せることができるという点です。
自社の発想にはなかった新たなアイデアなども貰える場合があるため、相乗効果を得られる可能性もあります。

一方、デメリットはやはり費用が発生するということです。
また、オウンドメディアを作成する目的や目標をきちんと共有しておかなければ、目的と違う仕様のものが出来上がってしまうこともあるので注意が必要です。

それぞれのメリット・デメリットを加味したうえで、どこでWeb制作を行うのが良いかを適切に見極めましょう。

なお、ソライルでもオウンドメディアのWeb制作を請け負っていますので、ご希望があればぜひ一度ご相談ください。

コンテンツライティングは誰が行うか

次に、コンテンツライティングを誰が制作するかを決めましょう。

コンテンツライティングは、SEOでの流入を増やすために作成するコンテンツの中身を制作するという作業です。

事前に決めたキーワードに沿って、なおかつユーザーにとって有益な内容でコンテンツの作成を行う必要があるため、作成するコンテンツについてある程度知識を持っている人が行った方がより良いコンテンツの作成を行うことができます。

オウンドメディアは継続的に運用していくことが重要なため、基本的にコンテンツライティングはオウンドメディアが運用をし続ける限り必要となります。
新規のコンテンツ作成はもちろん、すでに作成をおこなったコンテンツのリライトや内容の追加といった見直しなどを継続して行っていくことにより、効果を増幅させていくことが出来るでしょう。

コンテンツ作成も、Web制作と同様に社内で行う場合もあれば、外部に委託して作成する場合もあります。
社内で行う場合は新たな費用が発生しないコンテンツの内容についての知識を持っているというメリットがありますが、かなりの時間と労力をとられることになるため他の業務と並行して行うのは難しいでしょう。
外部に委託する場合は費用が発生するというデメリットがありますが、継続的にコンテンツを創出していくことができるため安定した運用が望めます。

どの程度の効果を見込んでオウンドメディアを運営するのかなどの目標から逆算して、作るべきコンテンツ数を割り出し、社内リソースの状況を見極めたうえでどこで制作するかを決めると良いでしょう。

オウンドメディアの作り方流れ【リリース後編】

オウンドメディアは立ち上げ時の設計も大切ですが、その後の運用が成果を上げられるかどうかを最も左右します。

リリース後は、立ち上げ前に設定した目的や目標と常に照らし合わせながら継続的に運用を行っていくことが大切です。

効果測定を行う

オウンドメディアを立ち上げる当初に掲げた目標に対して、実際の成果はどうかを確認するための効果測定は必ず行いましょう。

効果測定を行うことで、もしも成果が出ていない場合はどこに問題があるのかが明確になるため、改善を行うのに役立ちます。
また、すぐに効果が出ていない施策があったとしても、KPIを正しく設定しておくことで、焦らずに見守ることもできます。

効果測定はWebサイトの規模やユーザー数などによっても異なりますが、毎日あるいは少なくとも週に1回は確認をし、問題がある箇所については早めにリカバリ案を検討あるいは実施していくのがおすすめです。

効果測定で使われるツールで一般的なのはGoogle AnalyticsGoogle Search Consoleなどです。
これらの計測ツールを使用して、以下のような項目の効果測定を行います。

■効果測定を行う項目例
滞在時間
直帰率
CTR(クリック率)
コンバーション率
自然検索経由のセッション数
キーワードごとの順位
問い合わせ数

など、運用しているオウンドメディアの特性や必要なKPIに合った項目の効果測定を行いましょう。

成功するオウンドメディアの作り方【基本設計~リリース後まで】まとめ

オウンドメディアは、細かな設計からしっかりと行うこと、そして立ち上げ後もしっかりと効果測定を行い、運用・改善を行っていくことが成功の秘訣です。

特に、オウンドメディアをどのような目的・目標で立ち上げるのか、その設定を誤ると、後々苦労することになります。

オウンドメディアは会社の資産となりうる意味のあるコンテンツですが、残念ながら何の知識もない人がゼロから始めるには、かなりの労力と時間を要するものです。
とはいえ、自社の資産となる大切なコンテンツを、ただ他社に丸投げしてもうまくはいきません。

自社のことを最もよく知る社員と、オウンドメディアの知識を持ち合わせているプロとがタッグを組んで作り上げていくことで、より良いものができると言えるでしょう。

もしも自分たちでオウンドメディアの作成を行う自信がない、KGIやKPIについてどのようなものを設定すればよいかわからないという場合は、ソライルにご相談ください。
ソライルでは、オウンドメディアの立ち上げアドバイスや、作成のお手伝いなどを行っていますので、まずは気軽にお問い合わせください。

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