WordPressの脆弱性とは?リスクと今からできる対策9選
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記事の監修
IT・WEB集客の専門家
波多野 明仁(Akihito Hatano)
WEB業界歴20年。学生時代に50サイトの制作・運営を行い収益化を達成。その後、ITシステム開発会社にてSEを6年間経験し独立。東証プライム企業をはじめ4,000サイト以上を改善してきた実績あり。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウをクライアント企業のWEB集客に活かし、日々活躍中。1年でアクセス数が715倍に増加した企業や、売上が25倍に増加した企業など、法人クライアントの実績多数。
こんにちは、株式会社ソライル WEB集客コンサルタントの波多野です。
「WordPressには脆弱性がある」という言葉を聞いたことはありますか?
専門知識がなくてもホームページを作れるWordPressですが、脆弱性について把握していなければ、サイバー攻撃の標的になってしまうかもしれません。
今回は、WordPressの脆弱性とは何かということや、狙われやすい理由、WordPressの脆弱性により起こり得るリスクについて解説します。
記事の後半では、WordPressの脆弱性に関する対策9選もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
WordPressの脆弱性とは?
WordPressの脆弱性とは、セキュリティ上における弱点のこと。
開発者は、弱点がないようにプログラムを構築していますが、どうしても不具合が起きないソフトウェアを作ることはできません。
だからこそ、WordPressを使用する際は、事前にどんな脆弱性があるのかを押さえたうえで対策をする必要があるのです。
こちらでは、「WordPress本体の脆弱性」「テーマ・プラグインの脆弱性」の2つに分けてお話していきましょう。
WordPress本体の脆弱性
WordPress本体に脆弱性が潜んでいることがあります。
開発者は、WordPressに欠陥がないようにチェックを行なっていますが、常に完璧なプログラムは作れないので、まだ発見されていない脆弱性が隠れているかもしれません。
また、脆弱性が見つかっていても、修正プログラムが完成していない場合も考えられます。
テーマ・プラグインの脆弱性
WordPress本体に問題がない状態でも、テーマやプラグインに脆弱性があると攻撃される恐れがあります。
テーマやプラグインを導入するときは、セキュリティ面を考慮して、以下のポイントをチェックしてみてください。
- ・更新頻度は高いか
- ・利用者数は多いか
- ・インターネット上でセキュリティリスクを指摘する情報が出ていないか
WordPressの脆弱性。狙われやすい理由3選
どんなプログラムであっても脆弱性はつきものですが、WordPressには狙われやすい3つの理由があります。
- ・利用者数が多い
- ・ソースコードが一般公開されている
- ・未経験でもWEBサイトを作れる
WordPressが攻撃の対象になりがちな3つの理由について、お話していきましょう。
利用者数が多い
狙われやすい理由として、WordPressの利用者数が多いことが挙げられます。
WordPressは、国内でも人気があるのはもちろん、アメリカのホワイトハウスでも使用されているほどシェア率の高いソフトウェアです。
このように、たくさんの人が使っているソフトウェアの場合、サイバー攻撃によって大きな被害が生まれることも。
ハッカーにとっては、1つの攻撃で多くの被害が出るほうが効率的なので、WordPressが狙われがちな所以といえるでしょう。
ソースコードが一般公開されている
WordPressは、ソースコードが一般公開されているので、サイバー攻撃の対象になることがあります。
誰でも、WordPressを動作させるためのプログラムを見ることができるため、プログラミングの知識を持っていれば、悪意のある編集をすることも可能です。
安全にホームページを運用していくためには、しっかりとしたセキュリティ対策を行うことが求められます。
未経験でもWEBサイトを作れる
WordPressが狙われる原因の1つに、未経験でもWEBサイトを作れる点も考えられます。
直感的にWEBサイトを作成できるWordPressは、WEBの専門家ではなくても簡単に利用することが可能です。
だからこそ、WEBサイトのセキュリティ対策としてどんなことをすれば良いのかわからず、効果的な対応ができないまま運営してしまうことも。
セキュリティ対策が甘くなりがちなWordPressだからこそ、脆弱性をついた攻撃の対象となりやすいのです。
WordPressの脆弱性により起こり得るリスク
WordPressの脆弱性における対策をしなければ、以下のようなセキュリティリスクが起こりえます。
- ・不正アクセス
- ・WEBサイト改ざん
- ・情報漏えい
- ・意図せず加害者になる
4つのセキュリティリスクについて解説していきましょう。
不正アクセス
不正アクセスとは、本来アクセス権限を持たない人が情報システムの内部などへ侵入する行為です。
WordPressに不正アクセスされてしまうと、テーマファイルや投稿記事が改ざんされたり、管理者IDが削除されてログインできなくなったりといった被害が発生します。
また、WEBサイト訪問者にスパム広告を配信したり、フィッシングサイトへリダイレクトさせたりなど、不正誘導に使われる場合も。
不正アクセスは、WEBサイトユーザーの個人情報流出にもつながるため、しっかりとした対策が必要です。
WEBサイト改ざん
WEBサイト改ざんとは、第三者によって管理者の意図しない形でWEBサイトが変更される行為です。
これにより、無関係の画像やテキストが表示されたり、個人情報の漏えいが引き起こされたりなどが考えられます。
WEBサイト訪問者がウイルスに感染する原因を引き起こし、気付かない間に加害者になることもあるのです。
情報漏えい
情報漏えいとは、保持している個人情報や機密情報が第三者に漏れてしまう行為です。
不正アクセスやサイバー攻撃、フィッシングによって情報漏えいが起こってしまえば、自社の評価が下がり、取引先から取引停止を通知されるケースも珍しくありません。
さらに、情報漏えいの被害者によって、訴訟を起こされることも十分あり得るため、適切なセキュリティ対策を行う必要があります。
意図せず加害者になる
WordPressの脆弱性を放置していたことで、意図せず加害者になる場合も考えられます。
WEBサイトが改ざんされて不正誘導されていたり、情報漏えいが起こったりしたときは、ユーザーにとって管理者も加害者と考えられることに。
ぜひ、次章からご紹介する、WordPressの脆弱性に関するセキュリティ対策を行っていきましょう。
WordPressの脆弱性に関する対策9選
WordPressの脆弱性に関する対策として、実施したいのは以下9つです。
- ・脆弱性の一覧をチェックする
- ・WordPress本体を最新バージョンにする
- ・テーマ・プラグインを最新バージョンにする
- ・不要なテーマやプラグインを削除する
- ・IPアドレス制限をかける
- ・ログインURLを変更する
- ・セキュリティ面を考慮したログインパスワードにする
- ・ニックネームを変更する
- ・脆弱性診断を行う
「こんなにたくさんの対策はできない」「なんだか難しそう…」と思った方は、お気軽に専門業者に任せてみてくださいね。
脆弱性の一覧をチェックする
まずは、WordPressにどんな脆弱性があるのか、一覧を確認してみましょう。
例えば、「JVN iPedia 脆弱性対策情報データベース」では、国内外問わずWordPressを筆頭にしたソフトウェアなどの脆弱性がまとめられています。(参照:JVN iPedia 脆弱性対策情報データベース)
深刻度も知ることができるため、セキュリティ対策の優先順位が明確になり、おすすめです。
WordPress本体を最新バージョンにする
WordPress本体をアップデートし、常に最新バージョンにするのも大切な対策です。
WordPressは、アップデートすることで発見された脆弱性が解消されるため、悪意のある第三者に隙を見せないように必ず行いましょう。
さらに、WordPressのアップデートは、操作バグを防いだり新機能を操作できたりするので、忘れずに実施してください。
テーマ・プラグインを最新バージョンにする
セキュリティ面において、WordPressテーマやプラグインを最新バージョンにすることも必須です。
WordPress本体が最新バージョンであっても、テーマやプラグインがアップデートされていなければ、脆弱性が潜んでいる可能性があります。
WordPress・テーマ・プラグインは、アップデート時に不具合が発生する場合も考えられるので、専門業者に任せると安心です。
不要なテーマやプラグインを削除する
不要なテーマやプラグインを削除することで、WordPressのセキュリティ対策を行いましょう。
テーマやプラグインが多くなるほど、脆弱性を抱えるリスクが高くなるので、必要なものだけに絞るのがベストです。
ちなみに、無効化にしても攻撃の対象になり得るので、忘れずに削除してください。
IPアドレス制限をかける
IPアドレス制限とは、特定のユーザーがWEBサイトへアクセスできないように制限をかけることです。
ネットワークに接続するとき、それぞれのスマホやパソコンなどには「IPアドレス」と呼ばれる番号が割り当てられます。
サイバー攻撃の多くは海外のIPアドレスなので、ログインページや管理画面にIPアドレス制限をかけ、アクセスを国内に絞ってみましょう。
ログインURLを変更する
WordPressのログインURLを変更することも、重要なセキュリティ対策です。
初期設定の場合、WordPressのログインURLは「https://WEBサイトのドメイン/wp-login.php」と表示されます。
変更しなければ、誰でもWEBサイトのドメインを見た後、管理画面にたどり着けてしまうので、専用のプラグインを使って変更しましょう。
セキュリティ面を考慮したログインパスワードにする
不正侵入を防ぐために、WordPressのログインパスワードもセキュリティ面を考慮したものにしましょう。
推測されないように、ある程度長くランダムな英数字を並べるのがベストです。
複数の単語をつなげる場合は、無関係なものを並べたり、間に英数字を挟むことが効果的でしょう。
ニックネームを変更する
WordPressの設定として、ニックネームを変更することも忘れずに行いましょう。
初期設定では、ニックネームとログインに使用するユーザー名が同じになっています。
WordPressテーマによってはニックネームが記事やコメント欄などで表示されるため、変更をしなければ不正アクセスがしやすい状態のまま運営することに。
ニックネームは、ユーザー名と異なるものに変更し、WEBサイトのセキュリティを強めていきましょう。
脆弱性診断を行う
WordPressの脆弱性診断を行い、十分なセキュリティ対策ができているか定期的に確認しましょう。
簡単な診断は、WordPress管理画面の「ツール→サイトヘルス」と進んでいくことで、実施できます。
他にも、ブラウザ型サービスやプラグインでも行えますが、診断後に対策しなければいけないことを考えると、一貫して専門業者に任せるのが手軽でしょう。
【ポイント】高度な対策は専門家に任せよう
WordPressの脆弱性をしっかりと対策したいときは、専門業者に任せることがおすすめです。
セキュリティ対策はニッチな分野なので、適切な対策をするためには深い専門知識が求められます。
攻撃側もプロだからこそ、隅々までセキュリティ面を強固していなければ、「WEBサイトが改ざんされた…」「情報漏えいしてしまった…」なんてことも起こり得るのです。
大切なWEBサイトのためにも、思い切って専門業者を頼ってみましょう。
WordPressの脆弱性対策はソライルがおすすめ!
WordPressの脆弱性対策を考えている方は、ぜひ株式会社ソライルへご相談ください!
WEBアプリケーション開発職出身の代表が、自ら手を動かしWEBサイトのセキュリティ向上とSEO対策にもなる攻めの保守を行います。
代表は、IT情報処理の国家資格を複数取得しており、深い専門知識からセキュリティを強化させていただきます。
貴社のご要望に沿ったご提案をさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。
WordPressの脆弱性、まとめ
今回は、WordPressの脆弱性とは何かということや、WordPressの脆弱性により起こり得るリスク、さらにWordPressの脆弱性に関する対策9選について解説しました。
WordPress本体・テーマ・プラグインには、どうしてもセキュリティ上における弱点が潜んでいることがあります。
しっかりとしたセキュリティ対策をしなければ、ある日突然攻撃の対象にされることも考えられるのです。
「どんな対策をすればいいのかわからない…」という方は、WordPress・WEBサーバー・WEBアプリケーションに精通している株式会社ソライルへお気軽にご相談ください。
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