WEBサイトを多言語化するべき?多言語化する流れと成功させるポイントとは
- Web集客コンサルティング
- ホームページ制作/リニューアル
記事の監修
IT・WEB集客の専門家
波多野 明仁(Akihito Hatano)
WEB業界歴20年。学生時代に50サイトの制作・運営を行い収益化を達成。その後、ITシステム開発会社にてSEを6年間経験し独立。東証プライム企業をはじめ4,000サイト以上を改善してきた実績あり。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウをクライアント企業のWEB集客に活かし、日々活躍中。1年でアクセス数が715倍に増加した企業や、売上が25倍に増加した企業など、法人クライアントの実績多数。
こんにちは、株式会社ソライル WEB集客コンサルタントの波多野です。
「自社サイトをもっとたくさんの人に見てほしい」「新規顧客を開拓したい」と考えている方に検討してほしいのが、WEBサイトの多言語化でしょう。
グローバル化やインバウンド需要の増加に伴い、WEBサイトも多言語化することで、ターゲット層を逃さず獲得できます。
今回は、WEBサイトの多言語化をするべき理由や、多言語化する流れ、さらにWEBサイトの多言語化を成功させるポイントについてご紹介しましょう。
目次
WEBサイトの多言語化とは
WEBサイトの多言語化とは、1つのWEBサイトを複数の言語で表示させることです。
日本語だけではなく、英語や中国語、韓国語など、いくつもの言語に対応させれば、ターゲット層の獲得につながります。
WEBサイトの多言語化で大切なのは、ただページを翻訳するだけではなく、該当地域に適したデザインやレイアウトにすることです。
ターゲット層を分析し、親しみやすいWEBサイトを目指して多言語化すれば、期待している効果を実感できるでしょう。
WEBサイトの多言語化をするべき理由
WEBサイトの多言語化をするべき理由としては、以下の3つが挙げられます。
- ・グローバル化が進んでいるから
- ・インバウンド需要が増加しているから
- ・母国語のWEBサイトを選ぶ人が多いから
それぞれの理由についてお話していきましょう。
グローバル化が進んでいるから
WEBサイトの多言語化が重要視されているのは、グローバル化が進展しているからです。
現在、情報通信技術や輸送手段などが発達し、国境の枠を超えてお金やサービス、情報といった様々なものが行き交っています。
グローバル化により、世界への進出がしやすくなったため、海外に事業を拡大する企業も増えてきました。
このように、世界をターゲットにして競合企業に打ち勝つためには、WEBサイトの多言語化に踏み出し、海外の方に優しいホームページを作る必要があるのです。
インバウンド需要が増加しているから
インバウンド需要が増加していることも、WEBサイトを多言語化すべき理由の1つです。
「爆買い」といった言葉が飛び交っているように、来日された海外の方は日本のサービスや商品に対して、大きな関心を抱き続けています。
2023年4月の水際措置撤廃以降、訪日外国人観光客数は増加し続けており、2023年12月には2019年同月比108.2%となる2,734,000人の来日が記録されました。(参照:日本政府観光局 訪日外客数 2023年12月および年間推計値)
コロナ禍で落ち込んだ訪日客数が一気に回復している今だからこそ、海外の方が利用しやすいWEBサイトを作り、受け入れ態勢を強化することが求められます。
母国語のWEBサイトを選ぶ人が多いから
WEBサイトを閲覧するときに母国語を選ぶ人が多いのも、多言語化をおすすめする理由といえます。
Wovn Technologies株式会社のアンケートでは、在留外国人の約7割が「Webサイトが多言語で情報発信されていれば、保険に加入したい」と答えており、多言語化はサービスの選択時に重視されているのです。(参照:Wovn Technologies株式会社のアンケート調査)
日本に住む外国人の数は増加しているため、自社サービスや商品を選んでもらうためにも、WEBサイトの多言語化は有効でしょう。
WEBサイトを多言語化する流れ
WEBサイトを多言語化する流れは、以下の通りです。
- ・目的をはっきりさせる
- ・どの部分を翻訳するか決める
- ・どの言語に翻訳するかを決める
- ・多言語化させる方法を決める
- ・多言語化に適切なレイアウトか確認する
- ・運用を開始する
上記6つのステップについてお話していきます。
目的をはっきりさせる
まずは、WEBサイトを多言語化する目的についてはっきりさせましょう。
「なぜWEBサイトを多言語化するのか」「WEBサイトを多言語化した後のゴールは何か」といったように、目的を具体的にチームメンバーで共有することで、ブレずにプロジェクトを遂行させられます。
目的を事前に設定しなければ、効果的な多言語化ができないので、最初に検討することが大切です。
どの部分を翻訳するか決める
次に、WEBサイトにおいてどの部分を翻訳するのか決めていきましょう。
翻訳部分の箇所としては、主に以下の3通りが考えられます。
- ・WEBサイト全体を翻訳する
- ・WEBサイトの一部分を翻訳する
- ・新しく多言語化のためのWEBサイトを作り、全体を翻訳する
既存のWEBサイトを多言語化する場合、ターゲット層に応じて、全てのページを翻訳するか、採用情報などの不必要な箇所は翻訳しないかを決定しましょう。
もし、現在のWEBサイトで日本国内に向けた情報を多数配信しているのであれば、新しく多言語化のためのWEBサイトを作り、全体を翻訳するのもおすすめです。
どの言語に翻訳するかを決める
多言語化する箇所を決定したら、どの言語に翻訳するかを考えます。
ポイントなのは、自社がどのターゲット層を狙うかをしっかり吟味することです。
「世界でよく話されているのが英語と中国語だから、自社サイトもその言語で翻訳しよう」などのように考えてしまうと、自社商品やサービスを効果的にユーザーへ届けられてないので注意しましょう。
多言語化させる方法を決める
翻訳する言語を選出した後、WEBサイトを多言語化させる方法について検討します。
多言語化する方法としては、以下の4通りを考えてみましょう。
- ・多言語化ツールを利用する
- ・CMSのプラグインを利用する
- ・翻訳会社へ依頼する
- ・WEB制作会社に依頼する
自社だけで翻訳をしたい方は、多言語化ツールやCMSのプラグインを使ってみると良いかもしれません。
「正しく翻訳できるか不安…」という方は、翻訳会社に依頼するのもおすすめですが、多言語化WEBサイトの更新や運用に手間がかかるデメリットも。
簡単に外国の方に向けて親切な多言語化WEBサイトを作り、運用まで任せたいなら、ホームページ制作のプロであるWEB制作会社に依頼するのがおすすめです。
多言語化に適切なレイアウトか確認する
WEBサイトの多言語化で忘れてはいけないのが、適切なレイアウトで作成することです。
国や地域によって、閲覧しやすいWEBサイトのレイアウトやデザインが異なるので、リサーチせずに自社サイトをそのまま翻訳して完了するのは避けたほうが良いでしょう。
事前に、ターゲット層が閲覧するWEBサイトや競合サイトを調査し、ストレスフリーなレイアウトを構築することで、新規顧客の獲得へ近付くことができます。
運用を開始する
WEBサイトの多言語化が完了したら、ついに運用を開始します。
ページを翻訳して終了するのではなく、定期的にコンテンツを追加しながら、ターゲット層が訪問したくなるWEBサイト作りを遂行させましょう。
次章で詳しくお話しますが、海外に最適化するWEBサイトを作成するには、海外SEO対策などの専門的な知識が必要になります。
自社のみの運用で不安が残る場合は、WEB制作会社に代行運用を依頼すると安心です。
WEBサイトの多言語化を成功させるには?
WEBサイトの多言語化を成功させるには、以下5つのポイントを意識してみましょう。
- ・対象の言語ユーザーが使いやすいWEBサイトにする
- ・海外SEO対策を行う
- ・言語の切り替えボタンを適切な箇所に設置する
- ・問い合わせ対応に備えておく
- ・PDCAを回す
上記5つのポイントについて、お話します。
対象の言語ユーザーが使いやすいWEBサイトにする
WEBサイトを多言語化するときは、対象の言語ユーザーが使いやすい仕様にしましょう。
国や地域によって、受け入れられやすいWEBサイトの作りは異なります。
ターゲット層の文化やトレンドなども配慮したうえで、WEBサイトを多言語化することで、より好印象を残すことができます。
効果的にWEBサイトの多言語化をするには、実際にその地域に住んでいる方の意見を参考にするのもおすすめです。
海外SEO対策を行う
WEBサイトの多言語化を成功させるには、海外SEO対策をすることも大切です。
海外では、使用されている検索エンジンやコンテンツのトレンドが異なるため、国内ユーザーを対象にしたものとは別のSEO対策を行なわなければいけません。
現地のトレンドに適したコンテンツを作れるように、キーワードからターゲット層が検索するものを選定する必要があります。
日本語で検索結果上位のWEBサイトを作っていたとしても、海外ユーザーの調べ方によっては上位に表示されない場合も十分にあり得るので、Web制作会社などのプロの意見を聞きながら海外SEO対策を行っていきましょう。
言語の切り替えボタンを適切な箇所に設置する
言語の切り替えボタンを適切な箇所に設置するのも、WEBサイトを多言語化するときに意識したいポイントです。
海外ユーザーが自社サイトを訪問した際、言語の切り替えボタンがどこにあるのかわからなければ、「何て書いてあるのかわからない…」と離脱の原因になってしまうことも。
せっかく多言語化したにもかかわらず、翻訳できることに気付いてもらえなければ、情報を届けることができずにもったいないですよね。
WEBサイトを訪れたときに、目立つところや直感的にわかるところに、言語の切り替えボタンを配置しましょう。
問い合わせ対応に備えておく
WEBサイトの多言語化をする場合、海外ユーザーからの問い合わせ対応にも備えておいてください。
問い合わせフォームを多言語化し、ストレスフリーに入力できるように整えておくことは忘れずに行いましょう。
また、海外ユーザーの問い合わせにおける担当者も、事前に決定するのが重要です。
実際に問い合わせがきたら、どのような対応をするのか明確にしておきましょう。
PDCAを回す
WEBサイトの多言語化した後は、PDCAを回しながら運用していきます。
以下の項目をベースに分析を行い、改善策を立ててから、施策を実施してみましょう。
【多言語化WEBサイトの分析項目】
- ・ユニークユーザー数
- ・アクセス数
- ・PV数
- ・離脱率
- ・記事更新数
「最適な多言語化ができた」と思っても、思うように成果が上がらなかったり、予期しないトラブルが発生したりはつきものなので、定期的にPDCAを回してみてください。
WEBサイトの多言語化における成功事例
最後に、WEBサイトの多言語化における成功事例として以下の3社をご紹介します。
- ・PayPay
- ・旭化成
- ・LIXIL
自社サイトを多言語化するうえで参考にしてみてください。
PayPay
PayPay株式会社は、サービスサイトの一部ページとプレスリリースページを英語対応しています。
多言語化対応後、英語における Web サイトからアプリダウンロードへの送客数が上昇したとか。
さらに、PayPay に在籍している多くの外国籍従業員が、ニュースを読む機会を作れるようになりました。
旭化成
旭化成株式会社は、エンジニアリングプラスチック製品サイトを、英語・簡体字・繁体字・ベトナム語・タイ語と5言語対応にしました。
多言語で発信するコンテンツが増えたことで、海外からのユニークユーザー数は185%増加したそうです。
さらに、海外拠点からも、「現地社内での情報共有に役立てたい」などのポジティブな反響が集まっています。
LIXIL
株式会社LIXILは、公式WEBサイトを3言語対応にしたところ、英語でのアクセス数は3倍に、繁体字の場合はアクセス数が10倍になりました。
サイトの滞在時間も3倍ほどになり、最新情報も多言語でタイムリーに伝えられています。
多言語化したWEBサイトを閲覧した海外ユーザーから問い合わせもきており、海外でのビジネス展開につながっているそうです。
WEBサイトの多言語化、まとめ
今回は、WEBサイトの多言語化をするべき理由や、多言語化する流れ、さらにWEBサイトの多言語化を成功させるポイントについてご紹介しました。
グローバル化が進展し、インバウンド需要が増加している今、新規顧客を獲得するにはWEBサイトの多言語化が重要な足がかりになります。
「WEBサイトを多言語化してみたいけど、具体的に何から始めれば良いのかわからない」という方は、ぜひWeb集客コンサルティング会社「株式会社ソライル」へご相談ください。
Web業界歴20年の代表が実際に手を動かし、成果につながる施策を提案・実施します。
初回のご相談は無料ですので、WEBサイトについてお悩みがある方はお気軽にお問い合わせください。
関連記事