「SWOT分析は時代遅れ」って本当?時代遅れにならない方法とは。

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記事の監修

IT・WEB集客の専門家

波多野 明仁(Akihito Hatano)

WEB業界歴20年。学生時代に50サイトの制作・運営を行い収益化を達成。その後、ITシステム開発会社にてSEを6年間経験し独立。東証プライム企業をはじめ2,000サイト以上を改善してきた実績あり。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウをクライアント企業のWEB集客に活かし、日々活躍中。1年でアクセス数が715倍に増加した企業や、売上が25倍に増加した企業など、法人クライアントの実績多数。

こんにちは、株式企業ソライル Web集客コンサルタントの波多野です。

既存事業の現状やリスクを把握できる「SWOT(スウォット)分析」。

効果的なマーケティング戦略を立案できるフレームワークですが、「SWOT分析は時代遅れ」という話を聞いたことがある方もいるかもしれません。

今回は、SWOT分析は時代遅れかということから、SWOT分析が重要な理由とやり方についてご紹介します。

また、SWOT分析で時代遅れにならないための方法もお話するので、参考にしてみてください。

そもそも、SWOT分析とは

SWOT分析とは、そもそもどのようなものなのでしょうか?

SWOT分析の概要と行う目的について、お話していきましょう。

SWOT分析とは「4つの要素から、事業の現状・リスクを把握するフレームワーク」

SWOT分析とは、事業の現状やリスクを把握できるフレームワークのこと

「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」と4つの要素から、自社の外部環境や内部環境を分析していきます。

  • ・Strength(強み):自社・自社製品の長所や得意なこと。内部環境の良い要素。
  • ・Weakness(弱み):自社・自社製品の短所や苦手なこと。内部環境の悪い要素。
  • ・Opportunity(機会):自社・自社製品に良い影響を与える外部環境の要素。
  • ・Threat(脅威):自社・自社製品に悪い影響を与える外部環境の要素。

 

SWOT分析を行う目的

SWOT分析を行う目的は、有効なマーケティング戦略を立案することです。

自社の現状から社会・市場の変化など、自社に関係する事柄を4つの要素に分類して整理することで、目的を達成するための戦略を立てることができます。

外部環境と内部環境で、それぞれプラス要素とマイナス要素を考えながら、現状を打破する改善点を見つけていきましょう。

SWOT分析は時代遅れ?噂される理由3つ

戦略立案に効果的なSWOT分析ですが、中には「時代遅れ」と口にする方も。

SWOT分析が時代遅れと噂されているのは、以下3つの理由が考えられます。

  • ・最近提唱された手法ではないから
  • ・考え方によって結果が変わるから
  • ・戦略を立てられないから

 

では、それぞれの理由についてお話していきましょう。

理由1.最近提唱された手法ではないから

SWOT分析が最近提唱された手法ではないため、時代遅れと考える方がいます

経営学者のヘンリー・ミンツバーグ氏が提唱したSWOT分析は、1965年にケネス・R・アンドルーズ氏によってビジネス戦略の概念化に至ったとされています。

50年以上前に提唱されたと聞くと、時代遅れに感じるかもしれません。

しかし、そもそもSWOT分析は経営戦略の基本となる考え方なので、最近提唱されたものではなくても十分利用価値があります

理由2.考え方によって結果が変わるから

SWOT分析は、分析者の偏見や信念に基づいて要素を捻出するため、考え方によって結果が変わるフレームワークです。

このため、結果に不確定性が生じる時代遅れな分析方法と捉えている方も見かけます。

しかし、様々な視野を持ったメンバーを集めれば、抜け目なく4つの要素を網羅でき、有効な分析につながるでしょう。

理由3.戦略を立てられないから

SWOT分析で戦略を立てられないことから、時代遅れと考えている方もいます

確かに、SWOT分析は自社の内部環境や外部環境を把握するものなので、SWOT分析だけで戦略を打ち出すことはできません。

ただ、SWOT分析を利用したクロスSWOT分析を行えば、効果的な戦略を立てることができます

クロスSWOT分析のやり方については、この記事の後半でご紹介していますので、参考にしてみてください。

SWOT分析が重要な理由

SWOT分析が重要な理由としては、以下の2つが挙げられます。

  • ・事業の改善点を発見できる
  • ・事業のリスクがわかる

 

「SWOT分析は時代遅れ」という話も聞きますが、SWOT分析を利用して方向性を定めている企業も少なくありません。

企業の成長と切り離せないSWOT分析の重要性について、お話していきましょう。

事業の改善点を発見できる

SWOT分析を行うと、今まではっきりとしていなかった事業の改善点がわかります

これは、「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」と、4つの要素に従って事実を書き出していくことで、現状を可視化できるからです。

「事業が上手くいっていないけど、何から始めればいいんだろう」と悩んでいる方は、ぜひSWOT分析を行なってみましょう。

事業のリスクがわかる

SWOT分析を実施することで、現状だけではなく、将来的な事業のリスクも判明するでしょう。

経営では無意識に希望的観測が入ることもありますが、SWOT分析を行えば、外部環境と内部環境の両側面から事業でつまずきそうなところを分析できます

チャンスを逃さず企業を成長させるにあたって、SWOT分析は十分価値のあるフレームワークです。

SWOT分析のやり方

SWOT分析を行う際は、以下3つのステップで進めていきます。

  • ・目的を決める
  • ・外部環境を分析する
  • ・内部環境を分析する

 

それぞれのステップについて、解説していきましょう。

【ステップ1】目的を決める

まずは、SWOT分析の目的を決めます

何に対してSWOT分析を実施するのかを設定しなければ、議論がずれてしまい、有意義な成果を得られません

また、「どうすれば事業が上手くいくか」などの曖昧なものではなく、より具体的な目的を決定することも、効果的な分析を行ううえで重要です。

【ステップ2】外部環境を分析する

目的を決定したら、外部環境である「Opportunity(機会)」と「Threat(脅威)」の分析を行います

以下に、外部環境の例をご紹介するので、こちらをもとに考えてみてください。

【外部環境の例】

  • ・法改正
  • ・WebやSNSの活用
  • ・円高・円安
  • ・少子高齢化
  • ・国内外への販路拡大
  • ・政権交代
  • ・国内外の社会情勢

 

内部環境は、外部環境の影響を受けることもあるため、こちらの順番で進めてみてください。

Opportunity(機会)の分析方法

Opportunity(機会)は、自社では変更できない外部環境のうち、自社にプラスの影響を与える要素のことです。

外部から自社をみたときにチャンスとなり得る要素を考えながら、捻出していきましょう

Threat(脅威)の分析方法

Threat(脅威)は、自社では変更できない外部環境のうち、自社にマイナスの影響を与える要素のこと。

自社外に存在する、自社の立場を脅かして障害となる要素とは何か、具体的に考えていきましょう

【ステップ3】内部環境を分析する

外部環境を分析したら、内部環境である「Strength(強み)」と「Weakness(弱み)」の要素を挙げていきます。

以下に、内部環境の例をまとめているので、参考にしてみてください。

【内部環境の例】

  • ・消費者の認知やブランド力
  • ・品質や価格
  • ・立地
  • ・人材の数や質
  • ・ノウハウ

 

Strength(強み)の分析方法

内部環境のなかで、自社にプラス要素となる「Strength(強み)」は、顧客が自社を選ぶ理由や普段活用しているセールストークから導き出していきましょう。

例え、小さな強みであったとしても、今後成長していくことが考えられるので、控えめにならず意見を挙げてみてください。

Weakness(弱み)の分析方法

Weakness(弱み)は、内部環境のなかで、自社にマイナス要素となる事柄です。

自社が苦手なことや現状備わっていないものから、機会を活用できていないものなどを考えてみてください。

競合他社と比べながら、自社が劣っているものを見つけるのもおすすめです。

SWOT分析で時代遅れにならないための方法

SWOT分析を使って時代遅れにならないためには、以下4つの方法を押さえておくことが大切です。

  • ・【重要】クロスSWOT分析を行う
  • ・様々な視野を持ったメンバーを集める
  • ・メリット・デメリットも押さえておく
  • ・他のフレームワークも使ってみる

 

それぞれの方法を押さえて、自社に有効な戦略立案へつなげていきましょう。

【重要】クロスSWOT分析を行う

SWOT分析を行った後は、より具体的な戦略を立てるために「クロスSWOT分析」を実施します。

クロスSWOT分析は、以下のように4つの要素をそれぞれ掛け合わせて行ってください。

  • ・強み × 機会:内部環境と外部環境がどちらもプラスの場合、強みをどのように発揮するか考える。
  • ・強み × 脅威:内部環境がプラス・外部環境がマイナスの場合、強みでどのように脅威を切り抜けるか考える。
  • ・弱み × 機会:内部環境がマイナス・外部環境がプラスの場合、弱みをどのように克服するか考える。
  • ・弱み × 脅威:内部環境と外部環境がどちらもマイナスの場合、弱みと脅威からどのように最悪の事態を避けるか考える。

 

戦略を導き出したら、目的を達成するための優先順位をつけてみましょう。

様々な視野を持ったメンバーを集める

SWOT分析を成功させるためには、様々な視野を持ったメンバーを集めることが大切です。

正確な要素を挙げられなければ有効な戦略立案にはつながらないので、経営層だけではなく営業やエンジニアなど、幅広い視点から考えられるようなチームを結成しましょう。

メリット・デメリットも押さえておく

SWOT分析を行ううえで、メリット・デメリットを押さえておくと、スムーズに分析を進められます。

【SWOT分析のメリット】

  • ・自社の弱みや強みが分かり、状況を多角的に把握できる
  • ・外部的な要因も把握できる
  • ・ビジネスの全体像をわかりやすく把握できる

 

【SWOT分析のデメリット】

  • ・メンバーによっては、偏った分析になる
  • ・複数の要素に当てはまる場合、分類が難しい

 

他のフレームワークも使ってみる

SWOT分析を最大限活用するには、他のフレームワークを使ってみるのもおすすめです。

フレームワークの種類は多岐にわたるため、複数のフレームワークを組み合わせることで、より自社の目的にマッチする戦略を立てられます。

次章では、SWOT分析を行うときに活用したいフレームワークを4つ解説するので、参考にしてみてください。

SWOT分析をするなら!活用したいフレームワーク

SWOT分析を実施する際、以下4つのフレームワークを組み合わせることで、より有意義な成果を得られます。

  • ・PEST分析
  • ・ファイブフォース(5フォース)分析
  • ・4C分析
  • ・4P分析

 

4つのフレームワークについて解説していきましょう。

PEST分析

PEST分析とは、外部環境を以下4つの要素に分類し、自社にもたらす影響を分析するフレームワークです。

  • ・Politics(政治)
  • ・Economy(経済)
  • ・Society(社会)
  • ・Technology(技術)

 

企業が属する業界を取り巻く外部環境「マクロ環境」について、さらに深く分析できるため、自社への脅威や社会の変化を念頭に事業戦略を立てられます。

ファイブフォース(5フォース)分析

ファイブフォース(5フォース)分析とは、自社への脅威を以下5つの要素をもとに分析し、効果的なマーケティング戦略につなげるフレームワークです。

  • ・業界内競合の脅威
  • ・買い手の交渉力
  • ・売り手の交渉力
  • ・新規参入の脅威
  • ・代替品の脅威

 

業界の収益構造や自社の競争優位性を明らかにできるので、自社が収益を上げやすい戦略へと結びつけることが可能でしょう。

4C分析

4C分析とは、以下4つの要素をもとに、顧客視点から商品やサービスを分析するフレームワークです。

  • ・Customer Value(顧客価値)
  • ・Cost(顧客コスト)
  • ・Convenience(利便性)
  • ・Communication(コミュニケーション)

 

購買行動における顧客の需要を把握できることから、競合他社との差別化や、顧客ニーズにマッチする商品の開発につなげられます。

4P分析

4P分析とは、以下4つの要素をもとに、企業視点から商品やサービスを分析するフレームワークです。

  • ・Product(どのような価値を市場に提供するのか)
  • ・Price(いくらで提供するのか)
  • ・Place(どのような形で提供するのか)
  • ・Promotion(どのような販促を行うのか)

 

自社商品・サービスの強みやアピールポイント、課題を洗い出し、マーケティング企画に活かすことができます。

「SWOT分析は時代遅れ」って本当?まとめ

今回は、SWOT分析は時代遅れかということから、SWOT分析が重要な理由とやり方についてご紹介しました。

SWOT分析は、有効なマーケティング戦略を立案できるフレームワークなので、時代遅れとはいえないでしょう。

経営戦略や問題解決に取り組む場合は、SWOT分析を利用して有効な改善方法を導き出してみてください。

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