サーバーダウンとは。原因・対処法・予防策をとことん解説
- Webサイト保守
記事の監修
IT・WEB集客の専門家
波多野 明仁(Akihito Hatano)
WEB業界歴20年。学生時代に50サイトの制作・運営を行い収益化を達成。その後、ITシステム開発会社にてSEを6年間経験し独立。東証プライム企業をはじめ2,000サイト以上を改善してきた実績あり。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウをクライアント企業のWEB集客に活かし、日々活躍中。1年でアクセス数が715倍に増加した企業や、売上が25倍に増加した企業など、法人クライアントの実績多数。
こんにちは、株式会社ソライル Web集客コンサルタントの波多野です。
自社サイトを閲覧できなくなったり、メールの送受信ができなくなったりしたことで、「もしかしてサーバーダウンが起きている?」と思っていませんか。
サーバーダウンが発生すると、企業にとって大きなダメージが生じるので、対処法や予防策を把握しておくことが大切です。
今回は、サーバーダウンの概要やリスク、サーバーダウンの復旧にかかる時間や原因について解説します。
記事の後半では、原因別によるサーバーダウンの対処法5選、サーバーダウンの予防策もお話しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
サーバーダウンとは?
サーバーダウンとは、何らかの原因によってサーバーの機能が停止してしまう状態です。
データや情報などのコンテンツを提供する「サーバー」は、「このページが見たい」などのリクエストに対して、基本的にいつでも応えられるように稼働しているもの。
しかし、アクセスの集中や悪意がある第三者からの攻撃などによって、機能を停止してしまうことがあります。
このようなサーバーダウンが起きたとき、迅速な対処を行なわなければ、企業は大きなダメージを受けてしまうのです。
サーバーダウンによるリスク3つ
サーバーダウンによるリスクとしては、以下3つが挙げられるでしょう。
- ・社会的信用が低下する
- ・ユーザーの離脱を招く
- ・金銭的なダメージを受ける
上記3つのリスクについてお話しします。
社会的信用が低下する
サーバーダウンは、社会的信用が低下するというリスクも持ち合わせています。
好きなタイミングで製品やサービスを購入できなかったり、Webサイトの情報を見られなかったりすることは、あまり良いイメージを持たれません。
特に、何度もサーバーダウンが続くと、SNSや口コミで低評価が出回ったり、「この会社を利用するのはやめよう」とユーザーが競合企業に移るきっかけになったりします。
ユーザーの離脱を招く
サーバーダウンが起きると、ユーザーの離脱を招く可能性もあります。
せっかく、ユーザーが興味を持って自社サイトを訪れても、実際にページが開けないと悪印象を抱いてしまうもの。
「肝心のWebサイトが見られないなら、もういいや」と、新規顧客から既存顧客まで多くのユーザーが離れる原因になってしまうのです。
金銭的なダメージを受ける
サーバーダウンが発生することで、金銭的なダメージにつながります。
例えば、ECサイトの場合、サーバーダウンによってユーザーがページを閲覧できなければ、売上が伸び悩むことは十分考えられるでしょう。
さらに、あらかじめ集客施策に予算をかけていた際は、集客費用面とプラスして金銭面で大きな痛手を負うことになるかもしれません。
サーバーダウンの復旧にかかる時間は?
サーバーダウンの復旧にかかる時間は、原因や状況によって異なります。
一例として、アクセス集中によるものであれば数分〜数時間、第三者からの攻撃によるものであれば数時間〜数日程度かかるとされていますが、こちらはあくまでも目安です。
サーバーダウンの状態が続くほど、企業にとって大きな損失が発生し続けてしまうので、迅速な対処が求められます。
サーバーダウンが発生する原因
こちらでは、サーバーダウンが発生する原因を、「外的要因」と「内的要因」にわけてご紹介しましょう。
外的要因3つ
サーバーダウンの外的要因としては、以下3つが考えられます。
- ・アクセス集中
- ・悪意がある第三者からの攻撃
- ・自然災害
上記3つの外的要因について、お伝えしていきましょう。
アクセス集中
サーバーダウンの原因として、アクセス集中が考えられます。
サーバーには、同時アクセス数の許容できる容量が定められており、容量以上に多くのアクセスが集まると処理が追いつかずに機能が一時停止してしまうのです。
Webサイトを閲覧しようとしたとき、「アクセスが集中しています」「503 Service Temporarily Unavailable」といったメッセージが表示された場合は、アクセス集中が原因かもしれません。
悪意がある第三者からの攻撃
悪意がある第三者からの攻撃によって、サーバーダウンが引き起こされる場合もあるでしょう。
例えば、「DoS攻撃」や「DDoS攻撃」では、サーバに対して大量の情報を送りつけ、サーバーダウンを誘発させます。
また、「ランサムウェア」の被害に遭うと、身代金を支払うまでサーバーのデータが暗号化されて使用できなくなることも。
少しでも「悪意がある第三者からの攻撃かもしれない」と感じた場合は、すぐに専門業者に相談することがおすすめです。
自然災害
サーバーダウンの原因として、自然災害も挙げられます。
地震や雷による停電、大雨でサーバーが浸水するなど、自然災害でサーバーダウンが起きることは十分考えられるもの。
特に、日本は地震が多発する国でもあるので、十分な対策が求められるでしょう。
内的要因2つ
サーバーダウンの内的要因は、主に以下2つが挙げられます。
- ・ハードウェアの故障
- ・操作ミス
上記2つの内的要因に関して、お話します。
ハードウェアの故障
サーバーダウンは、サーバーを構成するハードウェアの故障による場合もあります。
ハードウェアのパーツである、HDD・CP・メモリ・マザーボードなどが故障することで、サーバーが正常に稼働しなくなることが考えられるのです。
熱を帯びた状態で日々稼働し続けるサーバーだからこそ、4年あたりで不具合が発生し始めることが多いため、長期間の使用は避けましょう。
操作ミス
操作ミスによってサーバーダウンが発生するケースも挙げられます。
インターネット上では、「他のサーバーを停止するつもりが、誤って別のサーバーに停止コマンドを投入した」という声も見受けられました。
ソフトウェアの設定ミスなどによって、大きな損失につながることは十分あり得るので、しっかりとした対策を行っていきましょう。
サーバーダウンの対処法5選【原因別】
こちらでは、サーバーダウンの原因別に5つの対処法をご紹介します。
- ・アクセス集中の場合
- ・悪意がある第三者からの攻撃の場合
- ・自然災害の場合
- ・ハードウェアが故障している場合
- ・操作ミスの場合
自社に当てはまる原因箇所について、ぜひチェックしてみてください。
アクセス集中の場合
アクセス集中によってサーバーダウンが起こっている場合、収まるのを自然と待ってみましょう。
一時的にアクセスが急激に集まったことで、サーバーの機能が追いつかなくなっていることが考えられるため、時間が経てば回復することが多いです。
ただ、頻繁にアクセス集中によってサーバーダウンが起こる際は、記事の後半でご紹介するサーバーダウンの予防策も検討してみてください。
悪意がある第三者からの攻撃の場合
悪意がある第三者からの攻撃でサーバーダウンした場合、迅速にサービスを停止し、専門業者へ復旧の依頼をする必要があります。
専門知識が不十分な担当者が対応すると、表面上は直ったように見えても実は攻撃が続いており、大惨事に発展することも考えられるので、速やかにプロに相談してください。
自然災害の場合
自然災害によってサーバーダウンした場合の対処法は、状況に応じて異なります。
1つの対策方法としては、予備のサーバーを利用した復旧が考えられるでしょう。
あらかじめバックアップをしておいたり、災害時の復旧計画を立てておいたりすると、スムーズにサーバーダウンから回復することができます。
ハードウェアが故障している場合
ハードウェアが故障している場合は、修理や交換を検討しましょう。
「サーバーが起動しない」「再起動やフリーズを繰り返す」といった状態なら、無理に自社で対応するのではなく専門業者に連絡することがおすすめです。
操作ミスの場合
操作ミスによるサーバーダウンが考えられる場合は、原因を突き止め、適切な対処を行なってみてください。
サーバーに関する知識に不安がある場合は、専門業者に相談してみましょう。
また、ミスの再発を防ぐために手順を見直したり、手作業を自動化したりなどの対策も考えてみてください。
サーバーダウンを予防するには?
サーバーダウンを予防するには、以下6つの方法が有効です。
- ・サーバーのスペックを向上させる
- ・セキュリティ対策に力を入れる
- ・サーバーの冗長化を行う
- ・広い帯域の回線に変更する
- ・バックアップデータを定期的に取っておく
- ・監視システムを導入する
上記6つの予防策についてご紹介します。
サーバーのスペックを向上させる
サーバー自体のスペックを向上させ、処理能力をアップさせる方法もあります。
【向上できるスペックの例】
- ・メモリ容量
- ・ストレージ容量
- ・CPUのコア数
- ・データの転送速度
サーバーそのもののスペックを高められれば負荷耐性が上がるため、サーバーダウンの回避につながるでしょう。
セキュリティ対策に力を入れる
悪意のある第三者からの攻撃に対抗するべく、サーバーのセキュリティ対策にも力を入れていきましょう。
【基本的なサーバーのセキュリティ対策】
- ・管理者権限を持つアカウント名の変更
- ・セキュリティパッチ(脆弱性や不具合を修正するプログラム)の適用
- ・安全性が高いパスワードの設定
- ・ログの管理
- ・不要なサービスの停止
- ・不要なアプリケーションの削除
- ・使用していないアカウントの削除
上記の他に、不審な通知を検知してブロックするソフトウェア「ファイアウォール」の導入などの検討もおすすめです。
セキュリティ対策が不十分だったことから、社会的信頼が一気に墜落することも珍しくないため、不安な方は専門業者に任せてみましょう。
サーバーの冗長化を行う
サーバーの冗長化とは、必要とされるシステムより多めに予備設備を準備しておき、トラブル発生時にも稼働を続けられるようにすることを指します。
サーバーの台数を増やしたり、予備のサーバーを設置したりすることで、サーバーダウンを予防することが可能です。
また、サーバーにかかる負担を平等に振り分ける装置「ロードバランサー」を使用すれば、アクセス集中やサーバー故障などの場合でも、サービスを提供し続けられるでしょう。
広い帯域の回線に変更する
帯域とは、データの通り道である回線の太さを意味し、広い帯域であるほど多くのデータが通れるため、通信をより安定させることができます。
サーバーを広い帯域の回線に変更すれば、Webサイトなどの表示速度も速くなるため、顧客満足度向上にもつながるでしょう。
バックアップデータを定期的に取っておく
もしものときのために、サーバーのバックアップデータを定期的に取っておくこともポイントです。
障害や災害、操作ミスなどで元のデータが消えてしまっても、バックアップがあれば迅速に復旧することができます。
監視システムを導入する
サーバー監視システムとは、正常に稼働しているかを把握・分析し、異常が起きた場合は通知してくれるシステムです。
自動化により、担当者の負担軽減や人的ミスの防止にもつながるので、業務の効率化を図ることができます。
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サーバーダウンとは、まとめ
今回は、サーバーダウンの概要やリスク、サーバーダウンの復旧にかかる時間や原因などについて解説しました。
アクセス集中やサイバー攻撃など、様々な原因によって起こり得るサーバーダウン。
「そのうち直るかも」と放置してしまうと、思わぬ二次被害が発生してしまう可能性があります。
企業の損失を避けるためにも、サーバーダウンにお困りの場合はぜひ専門家へ相談してみてください。
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