意外と知らない戦略と戦術の違いとは?

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記事の監修

IT・WEB集客の専門家

波多野 明仁(Akihito Hatano)

WEB業界歴20年。学生時代に50サイトの制作・運営を行い収益化を達成。その後、ITシステム開発会社にてSEを6年間経験し独立。東証プライム企業をはじめ2,000サイト以上を改善してきた実績あり。自社メディアの制作・運営で培ったアクセスアップのノウハウをクライアント企業のWEB集客に活かし、日々活躍中。1年でアクセス数が715倍に増加した企業や、売上が25倍に増加した企業など、法人クライアントの実績多数。

こんにちは、株式会社ソライル WEB集客コンサルタントの波多野です。

戦略も戦術もどちらも戦うという漢字が使われているので、「どちらも要は戦って勝つ方法のこと?」と誤って理解している方も多いのではないでしょうか。

戦いは分かるけど、“略”と”術”の違いは?と問われると、意外と分かりづらいですよね。

(英語では、戦略はstrategy、戦術はtacticsと明確に分かれていて、もともとは軍事用語として使われていたものが、政治やビジネスなどでも使われるようになったようです。)

この記事では、戦略と戦術の違いについてまとめてみたいと思います。

戦略とは

戦略とは、【ある目的を達成する為の道筋】のことで、最短が善とされます。

ひとことで表現すると、戦略とは、シナリオです。

まず前提として、達成したい目的があり、その目的を達成する為の道筋が、戦略となります。

基本的に、良い戦略とは、できるだけ被害を少なくし、最短距離で早く目的を達成するためのものです。

間違いやすいのが、戦略は、必ずしも『戦うことが目的ではない』ということです。

え?戦わないの?

と思われるかもしれませんが、戦略とは文字どおり【戦いを略すもの】であり、できるだけ戦わず、効率良く目的を達成したほうが被害も少なくてよいのです。

戦わず目的を達成できるのであれば、戦う必要はそもそも無いということになります。

ここを間違えると、つまり、目的を達成することではなく、戦うことが目的になってしまうと、いつまで経っても本来の目的を達成できないということになりかねません。

目的と手段を混同しないように、「本当の目的は何か?」それを達成するためには、どのシナリオ(道筋)が最適なのか、ということを見極めることこそが重要なのです。

戦術とは

戦術とは、戦略通りに進むことができるようにする為の【方法的技術】のことで、戦略(目的達成までの道筋)を歩み進めるなかで、そこで現れる障壁を突破していく方法。それが戦術です。

いわゆる「やり方」「ノウハウ」「スキル」「方法」は、戦略ではなく「戦術」に当たります。

スキルを磨くことなどは、戦術を磨くということになります。

戦略がいくら優れていても戦術が稚拙であれば、目的を達成することが出来ません。つまり、戦略と戦術、どちらも大事ということです。

戦略と戦術の違いとは

どちらも目的を達成する為のものですが、戦略のほうがより抽象的で、戦術のほうがより具体的です。

抽象的 <---> 具体的
(戦略)             (戦術)

また、戦略は道筋、戦術は方法ですので、道を進んでいく(戦略を進めていく)中で現れる障害を、いかに乗り越えていくのか(方法)が戦術になります。

戦略と戦術。どちらも目的達成の為には必要で、どちらもおろそかにしてはいけません。

また、間違えやすいところなのですが、戦略と戦術というのは、絶対的なものではなく相対的なものです。

まず大前提として、目的があり、その目的を達成するために、戦略と戦術があるわけですので、目的が変われば、戦略と戦術も変わります。同じ内容でも、何を目的とするかで、戦略にも戦術にもなります。

これが、戦略と戦術は絶対的なものではなく、相対的なものであるということです。

戦略と戦術の具体例

WEB集客・WEBマーケティング戦略に例えると、下記のようになります。

例1)
目的:「イベントの集客をしたい。具体的には、Facebook広告から100人を集客する」

この場合のWEB戦略は何でしょうか?

今回はFacebookを利用すると決めているので、広告予算をまず確保します。そこでどんな風にアピールするか考えるのも戦略の内です。Facebookから来てくれるお客(ターゲット層)を考え、ランディングページや動画等広告に必要なものを準備し、「いつ」広告を配信するかというスケジュールも決める必要があります。

その中で、WEB戦術も必要とされます。実際に広告の文章を書く力、業務を委託するなら適切な委託先の選定が必要です。この「宣伝するスキル」の部分が戦術です。

アピールする層を間違えたら、集客は成功しません。これは戦略の失敗です。そしてターゲット層に正しいタイミングで宣伝できても、肝心の広告がイマイチだったらやはり集客はできません。こちらは戦術の失敗になります。

戦略と戦術、どちらも大事だとわかりますね。

例2)
目的:「ネットショップの利益を前年比20%アップしたい」

この場合の戦略は、「原価を下げる」「売上を上げる」です。
利益を上げたいのですから、このどちらの方向でも構いません。でも、これだけ決めてもまだ具体性が足りませんよね。そこで、戦術部分が重要になります。

原価を下げると決めたなら、取引先との交渉が戦術部分です。仕入れ値を下げることに成功したら、利益アップに繋がります。もしくは、売上アップで利益を上げたいなら、SEO対策をする、SNS活用する、広告を打つなどがWEB戦略として考えられます。

目的達成のためには、「原価を下げる」「売上を上げる」の両方を行うと効果的です。ここで気をつけたいのが、利益を上げることが本来の目的ということです。原価を下げることに固執して取引先との関係を悪くしたり、売上アップのために広告費をかけすぎて逆に赤字になったりと、目的を見失って戦略、戦術にこだわってしまわないように気をつけましょう。

例3)
目的:「お客様の生活を、より便利で豊かにしたい」

会社のスローガンなどであるものですね。これはなかなか抽象的な目的です。
そのため、戦略をしっかりと立てる必要があります。

戦略としては、お客様向けに販売している商品をより良いものに改良するなど、商品力のアップ。業務がサービス主体でしたら、サービスの質の向上や安価での提供ということになります。お客様を笑顔にする戦略を考えましょう。

そこから、具体的に何をするかを考えていきます。この戦術としては、商品開発力を強化すること、ひいては企画開発のための人材育成やスカウト、予算の投入が考えられます。また、サービスの向上を考えた場合は、スタッフの技術力アップのために研修を行うことやコミュニケーションスキルアップのための制度導入などが考えられますね。

ここまででわかるのは、目的が具体的なほど、戦略や戦術も細かくわかりやすくなるということです。もちろん、大きく抽象的な目的を持っても構いません。その場合は、戦略や戦術の段階で、より具体案を出す必要があります。

このように具体化していく中で、目的を見失って戦略や戦術にこだわってしまうパターンもありえますので、時々目的を振り返ってみることが必要になります。

戦略と戦術を立てるときのポイント

実際に、戦略と戦術を立てるときのポイントとして、以下のことに注意しましょう。

1.そもそも目的はなにか。何のために行うのか?(具体的であればあるほど良い) Why(目的)
2.目的達成の期日はいつか?When(戦略)
3.どこで行うのか?Where(戦略)
4.誰が行うのか?Who(戦略)
3.どのような方法、どのような順序で行うのか?How(戦略)

5.その為に何をするのか What(戦術)

まとめ

今回は、戦略と戦術の違いについて纏めてみましたが如何でしたでしょうか。

戦略・戦術は、戦うこと自体が目的ではなく、生き残るためにあります。戦いばかりで疲弊しないよう、時には目的から見直すことも大事です。

ぜひ、人生のあらゆる場面で、戦略と戦術の考え方をお役立て頂ければ幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!

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